杞憂。


振り返った。

影が一つもないことに違和感を感じるも不思議に思うことはなかった。

もう一度振り返った。

影が一つだけ存在していたことに多少の安堵を感じるも不安は消えなかった。


最初は歩いて、少し走って、一寸休んで、また全力で駆け出していた。

駆け抜けていた。

気付けば全てを振り切って、全てを視界の端の端の端にまで追いやっていた。


さよなら。
大地の逆襲。


日本大震撼の事件が起きた。

つい今しがたのこと。


どうせいつも通りの些事だろうと思ったが、今度の敵はいつもと違った。

危険信号は出ていた。

気付いていた。

いや、

感じ取っていた。

違和感だけ、胸のもやもやだけ、危険視するほどじゃないと思った。


いつかくると言われていた恐怖の大魔王が今日日本に訪れた。
居場所。



一人のために生まれた世界で、まだその一人を見つけられずにいた。

何の特徴も無く、他の誰とも区別出来ない。

目印すら無く何をあてに探していいかも分からない。


じゃあ、どうやって見つけるか、

問題はそこなんだよね。


まぁ見付けた処でどうするでもないけど。