追憶の中。



みんなに愛されなくて良い。
たった一人が愛してくれれば、
みんなに騙されたって良い。
たった一人が信じてくれれば、

そんなささやかな願いも叶わない。
僕の祈りは届かない。

だから僕は愛さない。
愛されないから愛さないんじゃない。
騙されるから愛さないんじゃない。

僕はもう絶望しきってしまったから、
何も要らないと決意してしまったから、
孤独を受け入れてしまったから、


炎は消えゆく最後が美しいのだと、知ってしまったから。

戻る路も帰る場所も遥かな夢も拙い存在も狂おしい祈りも哀しい出逢いも変わらぬ想いも潰えた未来も狭い宇宙も手離した貴方も、そうした何もかもが、



悲しいかな、僕はまだ縋っている。