四十にして立つ ~1,000億円企業への道~ -9ページ目

四十にして立つ ~1,000億円企業への道~

40歳を前に突然起業しようと思い立った現役社長が、実際の出来事を通して、企業経営の楽しさや苦しさを発信中!!
「10年後に1,000億円」を公言して起業した僕が、いかにしてその目標を達成したかを描くリアル・サクセスストーリー

起業を後押ししたのは、奥さんの言葉でした!


起業を決意した日の午前。
パートナーと別れて、オフィスへと向かった。

実は、その週の後半より新たなプロジェクトが始まることになっていた。
僕は、そのプロジェクトのマネージャーとなることが決まっていた。

だから、本当ならばそのプロジェクトの準備をしなければならなかった。

ところが・・・

仕事が全然手につかない!!

頭の中は起業後のことでいっぱい。

あれもやりたい、これもやりたい。
こうしたらどうかな?ああしたらどうかな?

気が付くとそんなことばかり考えていた。
あっという間に時間は正午近くになっていた。

その時、僕は思った。

これは無理だ。
とてもじゃないが、こんな状態でプロジェクトに入ることはできない。

ではどうするか?

・・・よし、決めた!!

会社を辞めよう!!

プロジェクトに入る前に会社をすっぱり辞めよう。

決めたなら、グズグズしているのはもったいない。

今すぐ上司に言いに行こう!


そう決めた僕だが、大きな問題があることに気がついた。

そうだ、奥さんになんにも言っていなかった・・・

朝、食事をして、普通に出社した。
その時にも奥さんに会社を辞めるなんて話は、当然だが全くしていない。

実は、その頃、うちの奥さんは二人目の子供を妊娠しているところだった。
あと1ヶ月ちょっとで産まれる、そんな時期だった。

もし、僕が会社を辞めたら、給料は当然もらえなくなる。
そうしたら、産まれたばかりの子供がいながら、
無収入の生活が続くことになるかもしれない。
(実際そうなるのだが・・・)


そんなこと許されるのか?

普通は許されない・・・

これは何より先に奥さんに相談しなければならない。


そう思った僕は、オフィスを抜け出し、携帯電話から奥さんに電話をした。


「もしもし、俺だけど」

「どうしたの?」

「突然なんだけど、会社を辞めて起業しようと思うんだけど・・・」


恐る恐る話を切り出した。
驚いて怒り出すかと思っていたが、意外なことに奥さんからの返事は、、

「うん、いいよ。」

「・・・え?いいの?本当にいいよ」

「うん、いいよ。
 これで私も社長夫人だね。ハハハ」

「・・・あ、ああ、そうだね。
 じゃあ、今日中に会社に辞めることを伝えるわ」

「わかった(^O^) 頑張ってね!」


電話を切った後、なんだか呆然とした感じだった。

そして思った。

うちの奥さん、すごいな、と。

でも、奥さんからの後押しをもらった僕は、
もう誰にも止められない状態になっていた。

その勢いで上司に会社を辞めることを伝えにいくのだが、
それはまた次回にお話します。



その日の夜、家に帰って、奥さんに聞いた。

「本当に会社辞めてよかったの?」

「もちろんいいよ。
 でも、一つだけ約束して欲しいことがあるんだけど」


(ドキッ!!)

「うん、何かな?」

「毎年一回は、必ず家族全員をハワイに連れてっいて欲しいんだけど」


「・・・え?ハワイ?

 あ、はい。約束します。
 起業してすぐは無理だけど、できるだけ早く実現します。」

「本当に? やったね!
 
 まあ、○○(僕の呼び方)なら絶対成功するから大丈夫だよ。 
 ハワイのためにがんばってね!」

「うん、頑張るよ」



・・・いやあ、やっぱりすごい奥さんです。


ちなみに余談ではあるが、うちの奥さんは僕の会社がどんなことをしているのか
未だにほとんど知りません。
(なんだかいろんな人に会って、いろんな人を紹介しているらしい、
 くらいは知っているようだ・・・)

何をやってるのか気にならないのか、一度聞いたことがあるが、

「どうせ聞いてもわからないと思うから、知らなくてもいいよ」

とのことでした。

うーん、すごい。


■僕の気づき
独立・起業するのに家族の理解・協力は不可欠だと思う。
家族の支えがあってこそ、外に向かって全力で進むことができる。
起業を決めた日、まず初めにしたことは起業パートナーとの別れだった。


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さて、ソフトバンクの孫社長と(夢で)出会ったその日。
その日は、僕のこれまでの人生の中でも特に大きな動きのあった一日だ。

わずか10数時間の間にいろんなことが起きた。

いろんな決断をした。
挫折もあった。
気づきもあった。

これからブログで数回にわたり、この日の出来事を書いていこうと思います。
まずは、一緒に起業するはずだったビジネスパートナーとの話です。
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孫社長との出会いによって、一気に起業へと加速することになった僕。

そこで大きな問題が一つ出てきた。
この事業を自分自身でやりたくなってしまったのだ。
「誰かと一緒」ではなく、「僕だけで」やりたくなったということだ。

誰かと一緒に起業する。
それはそれでいいことだと思う。

自分達に足りないところを補い合うことができるし、
たくさんのことを同時並行で進めることができる。

だが、デメリットもあると思う。
一つには、意思決定がしにくくなる、ということだ。
そして、責任の所在地があいまいになりがち、ということだ。

今回、僕が思いついたビジネスは、前例があまりないビジネスモデルだ。
つまりは、うまくいくかどうか、やってみないとわからんということになる。

だから、どんどんと意思決定をして、
判断が間違っていたら、すぐに修正していく必要がある。

それに、僕が思いついたビジネスだけに、思い入れが半端じゃなく強い。
もし、ほかの誰かに

「そのビジネスはこうしたほうがいい」

と言われても、僕が納得しない限り、全く聞く耳を持たないと思う。
自分のビジネスだと思うと、そんなもんだ。

と、言うことで、僕は本当に自分勝手ではあるのだが、
一緒に起業するはずのSさんと離れて、自分ひとりで起業すると決めた。


ちょうどその日、僕は朝一でSさんと会うことになっていた。
本当は、起業予定の会社の事業内容や起業時期等を話し合うはずだった。

朝の9時ころ、もともと予定していた会議室でSさんと会った。
開口一番、僕の方からSさんにこう告げた。

「Sさん、僕はこれまで一緒にやろうと話し合っていた事業と
 違うビジネスをすることに決めました。
 申し訳ないのですが、共同経営の話はなかったことにさせてください」

Sさんは、当然のことだがびっくりして、

「どんなビジネスをやるつもりなの?」

と聞いてきた。
そこで、僕は思いついたビジネスの内容をざっと説明した。

すると、Sさんからは、

「・・・うーん、僕にはこれでうまくいくとは思えないなあ。
 今まで考えていたビジネスを一緒にやったほうがいいんじゃない?」


という反応だった。

実のところ、Sさんの判断はものすごく正しい。
以前にも少し言ったことがあるが、僕が最初に考えたビジネスはものすごく稚拙なものだったのだ。

Sさんは、経営経験も豊富な本物のターンアラウンドマネージャーだ。
だから、僕が最初に考えたビジネスでは成り立たないことが瞬時にわかったのだろう。

でも、「起業熱」という熱病に冒されていた僕は、
全く耳をかそうとしなかった。
完全に浮かれていたとしか思えない。

「いえ、大丈夫です。
 僕はこのビジネスで勝負をかけます!」

そう言い切る僕を見て、

「わかった。
 じゃあ、これからは別々で頑張りましょう」


と、Sさんは快く許してくれた。

こうして僕は、苦楽を共にするはずだったSさんと別れ、
ひとりで起業するということが確定した。

もう、困っても誰も助けてくれない。
すべてを自分が決め、自分が実行し、自分が責任をとる。

この時には、そのことの大変さをまだまだわかってはいなかった。

その時の僕は、根拠薄弱な希望に満ち溢れていた。
アドレナリンやらなんやらしらない分泌物が体中からどんどん出てくる感じだった。
恐れや不安なんてこれっぽちも感じていなかった。


そんな感じでSさんと別れた僕は、意気揚々と自分の会社へと向かった。

この何時間後には、一気に奈落の底へと突き落とされるとも知らずに・・・


■僕の気づき
共同経営というのは非常に難しいと思う。
やりたい事業の方向性や事業展開の方法等、お互いが納得する意思決定をするのは至難の技だ。
夢の中での孫社長との出会いが、起業へと僕の背中を押した

僕はほとんど夢を見ない。

見ているのかもしれないが、起きた時に覚えているのは、
1ヶ月に1回あるかとうかだ。

そんな僕が、人脈がないままに起業することに悩み、

「やりたい!やれるのか?やりたい!やれるのか?・・・」

と、悶々としていた夜に、これまでにないくらいはっきりとした夢を見た。
現実かと思うくらいに、鮮明な映像だった。

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僕は、どこかの会社の応接室のような立派な部屋に座っていた。

すると、ある人がドアを開けて入ってきた。

入ってきたのは、そう、ソフトバンクの孫正義社長

孫社長は、僕の方につかつかと歩み寄ると、

「君の会社と一緒に仕事がしたい。」

と言って、握手を求めてきた。

僕は、興奮をしながらも右手を出して、
孫社長とがっちり握手をした・・・

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・・・握手した瞬間、バチッと目が覚めた!


目が覚めた後も、僕は興奮したままだった。
眠気も一気に覚めた。

周りを見て、僕の寝室であることを確かめ、
さっきまでの出来事が夢だということもはっきりとわかった。

念のために言っておくが、僕はそれまでに孫社長にあったことなどなかった。

その僕が、現実と思えるようなはっきりとした夢で孫社長と会った。
そして、孫社長から提携と思われる申し出を受けた。

あの夢はなんだったのか?

僕はなぜだか確信した。

これは正夢になるんだろう、と。

「人脈がない」とかなんて迷う必要はない。
ない人脈なら、作ればいい。
僕にはそれができるんだ、と。

そしていつかは、孫社長の方から
提携をお願いしてくるような会社になるんだ、と。

ひょっとしたら、いや多分、これは大いなる思い込みなのかもしれない。。
だが、僕がそう確信した瞬間、これまでの迷いが嘘のように吹き飛んだ。

「やれるかやれないか」なんてどうでもいい。

要は「やるかやらないか」だけだ。

僕がやりたいんだから、やればいい。
 
あと考えるのは「どうやるか?」ということだけだ。


こう思えたら、なんだか世界が一変した。

これまで以上に大きな興奮の波が僕を襲ってきた。
アドレナリンが体中を駆け巡っていた。
寝起きだというのに、脳みそがこれでもかというくらいに高速回転していた。

そして、気のせいではないと思うのだが、
周りの風景がなんだか明るくなったように感じた。


こうして、僕は起業家となることを完全に決意した。



少しだけ、この日から今日までの話をしたい。

この日より後に、僕はたくさんの著名な経営者の方たちにお会いする機会に恵まれた。

HISの澤田会長、クレディセゾンの林野社長、ネクシィーズの近藤社長、
お仏壇のはせがわの長谷川会長、LINEの森川社長・・・

数え上げたらきりがない。

しかしながら、ソフトバンクの孫社長には会ったことがない。

無理をすれば、会える機会を作れるかもしれない。

だが、無理に会うつもりはない。

僕が孫社長と初めて会う時。
それは、あの時に見た夢を正夢にする時だと思っている。

ソフトバンクと対等の立場で、孫社長の方から
「僕の会社と組みたい」と言われて、がっちり握手する。

そんな会社に僕の会社がなるまでは、孫社長とは絶対に会わないと心に決めている。


■僕の気づき
「やれるかやれないか」に思い悩むうちは起業は難しい。
やれることを信じて、「どうやるか」に100%集中できるようになったところがスタートである。