竹竿は自分でもよく分からないくらい持っているのでこれ以上は要らないと思っていたのですが。。。

先々週何気なくHardyのThe A.E.M. Sussex Brook Rodは持っていないなと思いネットに検索のため打ち込んでみたら、何と手が出せる価格で出物が出ているのを発見しました。

実は既に長いことSTG 600で別のSussex Brookが出品されていることは知っていたのですが、そんな金額を出すのは私の評価軸が許さず、時々見るだけにしていました。ネットで検索した際もその竿が出るものと思っていたら意外に新しい出品物に出会ったという次第です。

多少悩みましたが一期一会、この機会にどんな竿か見てやろうと思いポチッと注文、英国からなんと一週間もせずこの竿は届けられてしまいました。昔は何週間もかかったものが恐るべき時代になったものです。

The A.E.M. Sussex Brook Rodは8フィートで2本継の竿。スペアトップは付いておらず当時のHardyの竿の中では安価な部類のモデルになります。

竿のアクションは"Easy"。当時のHardyの竹竿のアクション分類は"Stiff"、"Medium"、"Easy"と大体三分類されていて"Stiff"はドライフライアクションや大物釣りのものが中心、Gold MedalやPerfectionというHardyの看板モデルは"Medium"、"Easy"は余り多くなくウェットフライ用の竿等がそれにあたります。

この竿はA.E. Mainwaring大佐が自身の購入したサセックスにある16世紀のコテージの土地を流れる樹木が茂る小川を釣るのにその当時の主流のアクションの竿ではなくL.R. Hardy氏と相談して作ってもらった竿をモデル化したもの。

Hardyの歴史について纏めた本、"The House the Hardy Brothers built"の巻末資料によればこのモデルが製造されたのは1929年から1939年の間。しかしこの竿の製造番号E58496は1946年製を示しております。他に私が確認出来た範囲で1949年製造のSussex Brookもありますので、戦後何年かは作られていたものと思います。

グリップはオールコルクで通常はポケットとリングでまとめるところを何故かFairyにも使われている遊動式のリールフィッティングが使われております。更にそれも鮭釣り用竿で使われるような六角レンチで締めるようなもの。

Sussex Brookはシガーグリップ、段巻きが通常の筈ですが、この竿は段巻きが無く、更にグリップも握りの上の方がフレアした形。第二次大戦直後の1946年製造のこのモデルでは私の知る限りこの竿を含め同様の仕様の竿が三本日本に存在しております。従い、多分特注ではなくこの仕様でその年は製造されたものと想像しております。

Inscription The A.E.M. 

Sussexのuが見えなくなってます。この竿はどこか最近のところでリバーニッシュされているようですが、オリジナルのバーニッシュを剥がす時にInscriptionも落ちてしまった様です。

Brookも一部文字が消えてます。

フックキーパーが変わったところに付いておりますが、1946年製造の他の竿も同じ場所にフックキーパーが付いてますので修理の際に間違えた訳ではない様です。

リングは通常の瑪瑙入りのもの。

トップリングは赤瑪瑙入り。他はフルオープンブリッジでリングの数は全部で7つ。戦前モデルはリングの数が戦後のものより少ないですがその流れを受け継いでおります。

アクションと釣り味を見るため養沢に行ってまいりました。

週末の養沢は混んでいるのですが、遠藤前の下流の橋の直下に入ることが出来ました。

そこでソフトハックル、ドライ、ニンフを使い虹鱒に遊んでもらいました。リールは1912年チェックのPerfect 2 7/8'。それにシルクラインを合わせました。

この竿はMarvelを強くした感じのアクションで振っている時はそうでもないですが20cm台の魚がかかると結構曲がります。遠投は苦手なアクションで中・短距離のドライ、ウェット用というのが私の整理です。

そうなるとF.E.ThomasのSpecial 8' 3pcsというとんでもなく柔らかい竿や、Marvelと比べてどうかとなりますが、それらではかなり手こずる30cm以上の鱒を小川で釣るための竿と感じました。

嗚呼、そのような場所がどこかにあるかしら。。。

パンダ・クロスと記念撮影。