って事を上海で会社経営をしている小学2年以来の友達に言った覚えがある。
ちょうど、道場を始めたばかりか・・2年目位の時にだ・・・。(今から17.8年前かな)
彼は‥その後当館で修業を始め・・二本の日本刀を所持している。
まぁ、押しつけがましい話しになるとは思いますが・・・
武道を精進修行されている方には、その志を持って修行に励んでいただきたいものです。
しかし、ただ所持しているだけでは宝の持ち腐れ・・・
中には、修行の過程で良い刀を手にしたいという気持ちが湧いてくる事もあるとは思います。
日本刀を、ただ眺めて満足して・・妄想にふけっているばかりの事ではなく・・
きちんとした、所作の中で、日本刀を扱う(操刀法)事を身に付けて頂きたいと、強く思う所であります。
現代に於いて、「武士」とか「侍」とか・・言葉を多用して恰好だけになってしまっている事が多いのも、
なんとも滑稽なお話しではありませんか?
武士やら侍やらは・・刀を扱う事が出来なかった事は、決してない。
それから・・刀を暴力的な物の先にあるモノとして扱うのであれば、
それは私的にはあまりお勧めするモノではありません(今となっては・・)
当然、嗜みの一つとして・・斬るという事はとても重要であります・・が、
そればかりに固執してしまうと、とらわれてしまうと・・
私の今の感性でモノを言わせていただくのであれば・・
刀は・・斬る為のモノになってしまっている。
刀は本来・・身を守る為のモノでなければなりません。
「やむおえず・・」その心の先には・・何者かを守るという大義があると思います。
切れる切れないを試す事は、この世に、姿を現した刀の寿命を数百年とするならば・・
ほんの一瞬の事でよいのです。
私達の尺で測ってしまう事・・果たして・・如何な物でしょうか?
「自分を磨く」・・その中に、人は生き甲斐を感じるのでしょう。
「嗜む」
と言う事も・・積み重ねの中ではぐくまれる感性であるでしょう。
静なる感覚の側にあると思われます。
日本人の美学的感性の中に生まれてきた言葉の一つであると思います。
刀・・・を持つ事の始まり・・興味は、人それぞれ・・・
私は、すでに刀を持ち・・そして刀に操られ・・その操作の難しさの中に、
これを自分を磨く為の崇高な物として行きたいという感性が生まれました。
新陰流という操刀術は位を身に付けなさい・・
おのれを磨いて嵩さを身に付けないさい・・と、教えてくれました。
それを、自然に出せる・・意識しなくても身についている。
そういう所に、達したいという思いの中で・・私は、私が扱う物を特別な物としたい。
そういう意欲に駆られて行くのです。
私自身の位が上がっていく修行を実践しているのであれば・・
位が上がった時に、自分が持って居る物にも価値を求める。
しかし、刀にはすでに価値が存在しています。
二流、三流の刀を持ってしまえば・・その刀は・・自分の位が上がっても一流になる事はありません。
一流の刀を手にすれば・・その物に見合う人間になる事を望まないでしょうか?
操刀術の先に・・無手・無刀・体術・空手や合気道や柔術というモノが派生しました。
言うなら・・体術は、武器術の先の崇高なモノなのです。
しかし、今は切り離されています。
体術も・・空手も柔道も合気道も全く別物と考えられています。
私が思うに、山の頂上を目指して修行をするのであれば・・その道筋が多少違うだけなのです。
磨いて欲しいですよねぇ・・・・漢を・・・
色々な道があります・・色々な磨き方があります。
崇高なモノを手に出来る程に・・磨かれて欲しいと思います。
どなたかが言っておられました・・他流・他人を批判するな・・と・・おっしゃる通りです。
自分のやっている事にプライドを持つことは非常に結構な事です。
しかし、やってもいない・・おっっついてもいない・・その世界を観れていない・・その先を想像する事もできない・・
その程度なら、人を評価できるとは思えません。
どんなに道が違っても・・目指す所が同じであれば・・
先を行っている人は・・後ろを観る事が出来ます。
最低でも、そういう境地に行ってからでしょう?
平たい所で・・同じ様な事の中でのモノの見方とは違います。
高い山の先を目指すこと・・全然、観えないのだけど・・道標がちゃんと建てられている。
たかが・・50年の想いの中でしか見れていないモノ・・
それを全てとしてしまう・・己の小ささに気付くべきではないでしょうか?
数百年の歴史あるモノ・・これから、数百年この日本の先を観る事の出来る代物を大切にし・・
そして、その物に肖って、学んでいく謙虚な気持ち・・
そいうモノを培う心・・を、漢として嗜んで欲しいと心から思います。
「日本刀は、武士の魂」
「日本人の心は、武士(もののふ)の心」
ご先祖様とは、繋がっています。
武を志す者は、特に・・・その御恩、ご期待に応えるべ精進していきたいものです。