<第3話


第4話「怪しき者たち」


そのまま潜んでいると、

部屋に誰かが入ってきた。


まさか・・・


と、息をのんでいると

クローゼットの扉が開いた。


孝子だった。

彼女はビックリしたような顔をした後、

噴出しそうなのを口に手をやって押さえた。


自分のベッドに腰掛ながら、

「なんでこんなとこにいるの?」と聞く彼女に、

「いや、だって・・・

もしお兄さんが来ても

ここなら見つからないかなって思って・・・」

恥ずかしいのを堪えながらそう答えた。


「うふふふ。変なの。おもしろーい」そういう彼女に、

「だって、見つかったら困るだろ!?」と、

なにがおかしい!?

と言わんばかりに答えた。


笑いを堪えていた彼女は、

「あ、いけない着替えて下にいかなくっちゃ、

見ちゃダメだよ」

と言って、クローゼットの中の

衣装ケースの引き出しから、

ピンクのトレーナーを取り出し、

「ちょっとお尻上げて」と言いながら

俺の下敷きになってるジーパンを引き抜いた。


そう言われて、俺は見ちゃいけないと思い、

自分の膝の間から、下に置いてある自分の靴の裏の

サイズのとこをじっと見つめていた。


「もういいよ」

孝子の言葉に顔を上げると、

可愛いらしい私服に変身した孝子が笑っていた。


「また下に行ってくるから、

もうちょっと待っててね」

そう言うと孝子は部屋を出て行った。


だから!

って小声で言いながら、

クローゼットから這い出し

部屋の電気を消した。


つけっぱなしだったら

疑われて部屋にこられたらどうする!?

そればかりが気になってしまったっていた。


再びクローゼットに潜り込んで

30分くらいたった頃、

また、孝子が部屋に戻ってきた。


見ると、今度は手にバスタオルを抱えている。


「放っておいちゃ可哀想かなって、

お風呂入ってくるって言ってきた。

一緒に来て」


えっ?

どこに?

もっと他の言い訳なかったの?


「んーー・・・

でも言って来ちゃったから…

ここにいたら寂しいでしょ?来て」

そう言いながら

衣装ケースからパジャマを取り出す孝子。


どうやらバスルームは2階にあるようだ。


俺はクローゼットから這い出した。

体は少しだけ解放感を感じた。

気持ちは、窮屈な思いのままだったが・・・


部屋の扉を開けて頭だけを外に出し、

様子を伺う彼女が小さく合図したので、

コソコソと部屋を出てバスルームに移動した。


さしずめ敵基地の中を詮索しまわる

特殊部隊のようだっただろうな。



大胆不敵な俺たちVS階下のお兄さん


・・・俺たちの勝ち。


>第5話