顕宗（けんそう、992年8月1日 - 1031年6月17日）は第8代高麗王（在位：1009年 - 1031年）。
姓は王、諱は詢、別名は安世、諡号は大孝徳威達思元文大王。
太祖の孫で、父は王郁（追尊して安宗）。
母は王旭（追尊して戴宗）の娘の献貞（ほんえ）王后（孝粛王太后）皇甫氏。
顕宗は父母の不倫で生まれ、子供の時から不遇に育った。
顕宗の母は彼を生んだ後に病死し、父は流刑となったため、当時の国王成宗（母の兄で、顕宗の従兄にあたる）が彼を王宮で養育した。
その後、成宗は子供を父に返した方が良いと考えて王郁に返したが、王郁も顕宗が4歳の時に死んだ。
997年、成宗を継いで王になった穆宗は男子がなく、顕宗を８代王にしようと考えていた。
しかし穆宗の母の献哀王太后（千秋太后）は、金致陽との間に生まれた子（穆宗の同母異父弟）を次の王に擁立しようと
1006年に顕宗を強制的に僧にし、寺へ追い出され、三角山で過ごした。
献哀王太后はその後も顕宗の暗殺を何度も試みたが失敗。
1009年2月、康兆が政変を起こし、穆宗に退位を強要して、金致陽の一派を全員斬首した。
代わって顕宗が大臣たちの推戴を受けて王になった。18歳であった。
顕宗は聡明な王と言われる。
国王になると、 顕宗はまず教坊を廃止した。。
教坊とは、 宴を張った時に酒を注ぎ、 踊りを舞う妓生たちを教えるところだ。
太祖王建の時代から続いていた八関会と燃燈会が中断されていたが再び開くことにした。
これらは、 朝廷の品位を高め、 人心を一つにするものだった。
この頃、 契丹族が建てた遼は聖宗が治めていた。
遼は国力がとても強くなり、 満州と蒙古の地を併合し、中国 大陸の北の一部も占領。
遼の聖宗は先の高麗侵攻の時、徐熙 の外交的手捥に負けて軍を引いたことを後悔していた。
このような時、 遼の聖宗に高麗からの知らせが届く。
臣下、康兆がおそれおおくも国王を殺害したという知らせだった。
聖宗はすぐに高麗に国書を作り、使臣を送った。
「臣下である康兆が国王を殺し、 勝手に新王を立てるのをそのまま手をこまねいて見過ごすわけにはいかない。
それで、我われは康兆の首をはね、 高麗王朝の権威を再び回復させたいと思う。高麗の王はその ことを了承されたし」
顕宗は契丹の使臣の目の前で国書を波り捨てた。
契丹の使臣はとても驚いた。
国書を破るというこ とは、 宣戦布告を意味したからだった。
遼に使臣を送ることにした。
一ヶ月経ってもう一度使臣を送った。
「高麗は平和を愛する国だ。隣国同士仲良く交わりたい。」という誠意を送ったにもかかわらず、遼は野望に満ちていた。
高麗は契丹族の侵入を覚悟した。
顕宗は、康兆を総司令官の行営都統使に任命し、30満の軍によって通州で契丹族を阻もうとした。
使臣を送って2か月後の1010年11月。
康兆の政変を理由にした侵入
遼の聖宗はついに40万の大軍を率いて高麗を攻めてきた。
契丹の王聖宗が軍40万を率いて高麗に入朝を要求し、高麗側はこれを受け入れた。
しかし契丹が侵入した本当の理由は、高麗と宋（北宋）の関係を断ち切り、高麗に返還した江東6州を取り戻すためだった。
6州
鴨緑江を渡った契丹軍 は、 興化鎮 (現在の義州) を攻撃. 戦闘は11月17日から23日まで1週間展開
しかし、 楊規と李守和将 軍が守っている興化鎮は、 何度も洪水のように攻めてくる契丹軍の攻撃を受けてもびくともせず
「ここでこれ以上、 時間を潰すことはできない。 ここはそのままおい て、 通州を攻撃せよ!」
通州には、 康兆が率いる30万の大軍が、 三角形の形勢で陣を張り、 敵が来るのを待ち構えていた。
それを知らない契丹軍は気勢も 堂々と、 高麗軍が待ち構えている落とし穴の中に入って行った。
そして契丹軍が一斉に押し寄せて行くと、 攻撃を知らせる高麗軍の太鼓の音がけたたましく鳴り響く。
「一兵たりとも生きて返すな!」
契丹軍は康兆の率いる高麗軍の三角包陣 に振り回され、 命からがら逃亡した。
契丹軍1万名以上が命を落とし、負傷者数万名。
その後、康兆の計画で3度も勝利していた。
康兆は契丹の弱みを知りつくしていた。
騎馬民族なので平野での戦いは強いが山の多い高麗での攻撃に手こずった。
契丹は高麗軍が行っていた三角包陣法を見抜いた。
陣中で部下の将軍の李鉉雲と将棋に興じていた。
この間、 契丹軍はすでに高麗軍の第1陣のある通州を打ち破り、 2陣に向かっていた。
契丹が夜の奇襲作戦をしてきたのだ。
その時、 伝令の兵士が康兆の陣幕へ飛び込み 通州が落とさたことを伝えた。
しかし康兆は伝令兵士の報告を軽く受け止め、 聞き流した。
康兆は完全に油断し、慢心を起こしてしまっていたのだ。
再び別の丘士が陣墓の中に飛び込んでて2陣も敗れたことを聞き、ようやく目をさました。
契丹軍は第3陣への攻撃を始めているところだった。
すでに遅し。。。
追い込もうとしていた康兆だが、失敗・・・。
康兆は、李鉉雲と捕虜になってしまう・・・
契丹の聖宗は家臣になったら命を助けてやる。臣下になったら高官にしてやる、とも言われたが、
康兆は引くことはなく、拒んだ。
ところが、この誘いに、高麗の李鉉雲이현운 は
「高麗は既に新しい王をむかえた。昔の王の義理だけを思い続けることはできない」と、契丹の家臣になってしまった。
契丹の王は、康兆の首を切る
そして、契丹軍は 흥화진(興化鎭)に向かうのだった。
康兆の首を手紙のように包み、흥화진(興化鎭)を守っていた、楊規 （やんぎゅ）に送った。
1010年のことだった。
흥화진(興化鎭)は高麗時代に設置した江東6州のうちの一つ。現在の平安北道義州。
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元貞王后金氏(成宗と文和王后金氏の娘)
元和王后崔氏(成宗と楽浪郡大夫人崔氏の娘)
孝静公主
天寿殿主
元成王后金氏(金殷傅の娘)
徳宗
靖宗
仁平王后(文宗の第1妃)
景粛公主
元恵王后金氏(金殷傅の娘)
文宗
孝思王后(徳宗の第3妃)
平壌公 王基(順宗の妃の貞懿王后の父)
元容王后柳氏(王旭の子の敬章太子の娘)
元穆王后徐氏(徐訥の娘)
元平王后金氏(金殷傅の娘)
元順淑妃金氏(金因渭の娘)
敬成王后(徳宗の第1妃)
元質貴妃王氏(王可道の娘)
貴妃庾氏
宮人韓氏(韓藺卿の娘)
検校太師 王忠
宮人李氏(李彦述の娘)
宮人朴氏(朴温其の娘)