AZCジュエリーの歴史研究note032

 

ジュエリーの歴史を識れば、

ジュエリーはもっと面白くなる、楽しくなる

 

『ジュエリーのスタンダードはオーダーメイド』

 

 

 

 

 

 

顧客の注文によってオリジナルを作るという行為は

20世紀初頭のモード世界のオートクチュールに浸透していました。

オートクチュールは19世紀の末にイギリス出身の

シャルル・フレデリック・ウォルトがパリで立ち上げました。

その系譜は20世紀になってポアレに、そしてシャネルに受け継がれていきます。

現代のように企業やメーカーが作ったモノを売るのではなく、

基本のデザイン画をカタログにして、

顧客の注文に応じてオリジナルに仕上げていく。

ショーメ、メレリオ、ブシュロンなど世界の王室や貴族、

そして富裕層の顧客たちは何よりもたった一つのモノを好んだのです。

御木本幸吉も養殖真珠を発明し、

1920年代に真円真珠のネックレスで、ヨーロッパを席巻していくのですが、

同時にパリ、ロンドンのジュエリー事情をいち早くキャッチして、

オーダーメイドによるジュエリー受注を行います。

顧客は汐留や新橋、そして横浜に駐留する、富裕層でした。

現在でも世界に一流宝石商はオーダーメイドによる

ハイジュエリー・ビジネスを実践しています。