Pearl Essay-09
感じたこと思ったこと=V&A美術館PEARL展図録から
『ロマン主義ジュエリー』
◎
18世紀の後半から19世紀の前半にかけてロマン主義運動が起こります。
この運動の要因としてはロココと古典主義に対する反動で、
古代ギリシア・ローマの厳格で窮屈な古典の美の基準、
そして堕落したブルボン王朝の絶対主義に対する反発でした。
ヨーロッパの美術の歴史は、
ロマネスクからゴシックを経てルネサンスに至ると、
バロックと古典主義そしてロココと新古典主義、ロマン主義というように、
複数の様式が並行して流行していきます。
また、文化美術の新しい運動は文学や美術、建築だけではなく、
時として政治革命にまでその影響を及ぼすことがあります。
ロマン主義はそれまでの抑圧された思想哲学からの解放でもありました。
ジュエリーについていえば、
人間の根源的な感情を素直に表現したものとも言えるでしょう。
一つのジュエリーに人間の様々な思いを凝縮したのです。
センチメンタルジュエリー、
モウニングジュエリー、
メッセージジュエリー、
ラブジュエリーなどが代表的なジュエリーです。
左上のペンダントはパールで縁取られたハート型の中に
2羽の鳥が向かい合って愛の表現を表わしています。
右上のブローチも同じように2羽の鳥が向かい合っています。
左下の2点は一般的にモウニングジュエリーと呼ばれているもので、
大切な人を偲んで骨壷や花をモチーフにしています。
このようにモウニングジュエリーは、
人間の感情的で情緒的な面を
豊かに表現したものといえるでしょう。
