真珠・ジュエリー何でも質問箱[no.08]
『先日或る本で贋作ジュエリーについて知りました。これって本当なのですか?』
◎
今回の質問は実に楽しい案件です。
もしかしたらこの本の表紙のことをおっしゃっているのではないでしょうか。
この本『An Illustrated Dictionary』はタイトルにもある通りジュエリーの辞書です。
解説にもありますが16世紀の北イタリアで作られたスフィンクスのペンダントとあります。
ジュエリーの様式からするとマニエリスムでしょう。
こういった意匠のジュエリーは歴史家によってはルネサンス様式というキャプションがついたりします。
先日の真珠島セミナーでも少しお話ししましたが、ルネサンスとマニエリスムのジュエリーの識別は微妙で、私もよく分からないところがあります。
絵画では表現技法からしてかなり明快になっているのですがねぇ。
このジュエリーが贋作と判明した経緯は、私の先輩のY氏の本に詳しく書かれているのでそちらを参照ください。
この方も当然Y氏の本を読まれて、しかも事象に使われているジュエリーが贋作だったとしり、質問をお寄せくださったのだと思います。
洋の東西を問わず、骨董品や美術工芸品にはこうした贋作なるものの事件が後を絶ちません。
最近では曜変天目の事でTV東京のなんでも鑑定団が大チョンボ(私はそうみています)をやらかし、この件についてはダンマリを決め込んでいるようです。
ジュエリーの贋作事件が顕著になってくるのはルネサンス以降のような気がします。そして19世紀の中頃からリバイバルブームが起きますが、これなども取り方によっては、贋作ブームと置き換えても良いかもしれませんね。
