パイプの煙/JAMの本棚-70・本をカバンに詰め込んで

『上田三四二著「死に臨む態度」を読む』

 

 

“読んで何に役立てようというのではない。私はただ知りたかった。世のすぐれた人達がどのように考え、どのように生き、身につけたか。知恵のかぎりをどのように表現しているかを味わいたかったのだ”第1章[I]病んで思うことの冒頭「病後の読書」の中に出てくる一文である。

恥ずかしながら私は、最近上田三四二という人をある本で知った。歌人であり文芸評論家であり、作家にして医者である。惜しむらくは1989年に65歳の生涯を閉じた。

いままで多くのすぐれた人達の本を読んできたが、この一文は私にとって晴天の霹靂ともいうべき一文である。

そうなのだ、私にとって読書はまさにこの心なのだ。

そしてこの本は私にとって座右の書になるべく手元に届いたと思いたい。

人生どこで生涯の友に匹敵する本に巡り合うか解らない。

よきかな人生、よきかな読書、である。