
ますぶちStyle/宝石箱の片隅
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『風に訊け・vol-01』
1993年から99年迄料理の鉄人という番組が流行した事がありました。
今から15、6年前の事です。
あの頃からグルメというものがチャラチャラしたものになってしまったような気がします。
テレビ局はできるだけ番組制作のコストを抑えるために、味も何も判らぬギャラの安いタレントを起用し、料理店を取材すれば彼らに取って宣伝広告になるからこの企画に乗りました。
テレビという媒体は視聴率という魔物に縛られ、見識や節操というもがありません。
どのチャンネルをひねってもバカバカしくなる低俗番組だらけです。
そのような番組はある意味必要ですが多すぎるのです。
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そういえば宝飾品業界もある意味同じ事が云えるかも知れません。
何時も云っている事なので、“またかっ”とうんざりされるかも知れませんが・・・。
右を向いても左を見てもこれしか生き残る選択肢はないんだというくらいブライダルとリフォーム一辺倒になっている。
別に自分がよかれと思ってやるのだから大きなお世話ではあります。
しかし5年後10年後を考えるとこのままでは絶対に良くないと思うのです。
もっと新製品を売る努力をしなければならないし、そのためには業界が一丸となって、考え実行していかなければならない事があります。
しかし実態は、取り敢えず今動いているものがあるからそれでお茶を濁しているとしか思えません。
個人的には必死で努力している企業も勿論あります。
しかし一旦離れていってしまった客を呼び戻す事はそんなに簡単な事ではありません。
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今から十年以上前になるでしょうか。
その当時日本でベスト10に入る企業の社長を取材した事がありました。
2時間のうちに四分の三はゴルフの話でした。
あまりの情けなさに途中で離籍しようかと思ったくらいです。
取材が終わり商品部に顔を出したら、顔見知りの部長がやってきて「社長コレの話ばっかりだったでしょう」と。
案の定この会社はおかしくなってしまいましたがね。
これはレアケースの話ではなく、業界を見渡せば同じような頓珍漢な経営者のなんと多い事か。
誰とは云いませんがね。
勿論本には必死であれこれ考えてやっているんですよ。
でも考えている事とやっている事がちぐはぐだったら、同じ事でしょう。
その良い例がブライダルだと思います。
なにもブライダルをやるなと云っている訳ではないんです。
でもブライダルは決してバラ色のビジネスではない。
そこを認識した上でもっと他にやらなければならない事を見つけ、そのための準備をして将来に備えなければならない、と思います。
もう何度も同じ事を云い続けています。
でもこの事はとても大事な事です。
決して痴呆老人の譫言ではありません。
誰でもできる事ではありませんが、ジュエリービジネスの王道を見失わなず邁進して欲しい、と思わずにはいられません。