
『フランス世紀末と装飾芸術の思想』
ますぶちStyle/宝石箱の片隅

「JAMの本棚-32・アール・ヌーヴォー」
以前にも紹介したと思うが、
何を書いたかすっかり忘れてしまったし、
11日から始まるジュエリーセミナーの参考図書としても適切なので
改めて紹介する。
この本はジュエリーは殆どでてこない。
しかしながら、
フランスの1870年以降の美術工芸の流れを知るには格好の本である。
いつも云っていることなのだが、
ジュエリーの写真集をいくらなが眺めていても、
ジュエリーの歴史・本質は解らない。
その時代の背景になることや、
美術・工芸の全体の流れを把握してはじめて、
該当するジュエリーが解ってくる。
モノ作りの人や販売に携わる人たちは
とかくモノをみて満足してしまう傾向にあるけれど、
それは基本的に間違っている。
もっともこの厚さが約4㎝、
本文ページ数484頁、参考文献140頁と分厚いから
本腰を入れて読まないとならない。
しかし気になるところを拾い読みすることでも
ある程度理解できるだろう。
フランスのベル・エポックと呼ばれる時代区分は
1870年頃から第一次世界大戦が始まる1914年までとしているが、
人によっては1890年頃からとする人もいる。
例によって時代区分は明確に区分できるところと、
ファジーなところとがあるので、
区分する視点の持ちかたによって変わる。
そう云った意味で時代区分はあまり意味がない。
ベル・エポックについては
NHKブックスから山田勝著「回想のベル・エポック」という本が
出ているので併せてご購読頂ければ良いかも知れない。