スリランカ見聞記(3)

$『ますぶちStyle/宝石箱の片隅』


日本は太平洋戦争の時に、
一時的にアメリカに統治されたが、
それは時間軸としては一瞬の出来事であった。

その点スリランカは、
大航海時代にポルトガル、オランダ、
そしてイギリスに支配された歴史を持つ。
戦後イギリスが
インドから撤退する政策の一環として
1948年に独立が実現した。
この時の国名は「セイロン」で、
1972年の共和制移行とともに
国名を「スリランカ共和国」へ改称。
さらに、
1978年の大統領制移行とともに
現国名「スリランカ民主社会主義共和国」へと
名称を改めた。
しかし1983年、
シンハラ人とタミル人との大規模な民族対立が起こって、
全土にわたって暴動が繰り返された。
これ以後、
2009年に至るまで
長期にわたる事実上の内戦状態が継続した。
シンハラ人とムーア人の対立、
シンハラ人内部の対立も激化しながら現在に至っている。
私が行ったスリランカは表面的には穏やかだが、
何か事があれば一触即発の含みもあり、
決して平穏とは
いえない。
そして地方に行けば、
流石にインドのムンバイの貧民街ほどではないが
一般人の暮らしはとても貧しい。
宝石を生み出すところは、
だいたいにおいて、貧しい国である。
私たちは、
そういった事象の上にあぐらをかいて、
ビジネスをしているのだ。
関係ないと言ってしまえばそれまでだが、
S氏が云う
「宝石は地球からの借り物だから、
私たちは、いつかは地球に返さなければならない」
という言葉が印象的だ。