年も押し迫ったので
日本国についてボソボソ、と


23日に網野善彦の「日本の歴史00/日本とは何か」と
「歴史を考えるヒント」の2冊を紹介したが、
この本の中で、
日本国の成立に関して極めて重要なことを述べている。
網野によれば、
日本という国号が成立したのは
689年に施行されたとされる飛鳥浄御原令の時が、
最も可能性が高いというのである。
中国大陸の記録「史記正義」では、
周の則天武后の時に初めて
中国大陸の帝国の人が「日本」から来たと名乗る使者を
確認した、のであるという。
それまでは、
厩戸皇子(聖徳太子は実在の人物ではない説をとるので
厩戸皇子とする)が
607年に遣隋使を中国大陸に使者を送っているが、
この時も倭国王の使いといっており、
日本国の使いとは云っていない。
従って7世紀末までは
「日本」という呼称も国も存在していないのだ。

1999年に日本の国会は
日の丸を国旗、君が代を国歌とする法案を成立させた。
これは
2月11日を建国記念日に指定していることと抵触する。
建国記念日は戦前の紀元節、
神武天皇の即位の日という考えに基づいており、
少なくとも神武天皇(架空の人物)の時代に
日本という国家が存在しなかったことは明白である。
網野は
日本は単一民族、単一国家であるというのは
全く事実に反する「神話」であるとし、
日本の古代史において
安易に「日本」或いは「日本人」という言葉は
使うべきではない、と云っている。
また日本人は弥生時代以来、
主として稲作に従事しており、
その主食は米で、
日本文化の根本は稲、米である、
とする常識は
日本国の成立までに遡る根の深い思い込みで、
「瑞穂の国日本」という見方に異論を唱える。

日本国や日本人成り立ちについて
思いを巡らしていたら、
先日の衆議院選挙の事が思い出された。
自民党が圧勝したというよりも
民主党がだらしなさ過ぎたのだが、
マスコミ報道を見ていると、
結局なし崩しに
民主党が掲げた政策を切り崩していくだろう。
3年間政権から離れて反省したなどと、
いくら奇麗ごとを云っても、
つまりは党の根本のところは何一つ変わっていない。
日本人を幸せにしない日本と云う国のシステム。
このことについて、
年も押し迫ったところでぼそぼそとつぶやいてみた。

$『ますぶちStyle/宝石箱の片隅』


$『ますぶちStyle/宝石箱の片隅』