JAMの本棚
これから暫く雑多な本の紹介をしていこうと思う。
必ずしも読破した訳ではなく、暇に任せて本屋を徘徊し、衝動的に買い漁り
挙げ句の果ては本棚で埃を吸い込んだ文字通り誇り高き本たちである事をお断りをしておく。
逢坂剛『よみがえる百舌』

百舌シリーズは『百舌の叫ぶ夜』『幻の翼』『よみがえる百舌』の3作。
主人公の倉木真希シリーズはこの3冊に『砕かれた鍵』『鵟(のすり)の巣』がある。
どちらかというと刑事物が多い中、
公安警察を扱ったという点で面白いかも知れない。
このシリーズの中で圧巻はやはり最初の『百舌の叫ぶ夜』だろう。
5冊を通して読んでみると、
だんだんとストーリー展開が苦しくなっているのを感じる。
逢坂銅の小説は好きな部類に入るので
これら以外にもかなり読んでいるが、
このシリーズ以上のものにはまだ出会ってない。
彼の小説の中核をなすのは
ハードボイルド、サスペンスという部類に入るのだと思うが
いままで読んだ中で、結城昌治が一番好きな作家だ。
シリーズ最後の『鵟(のすり)の巣』に至っては
かなり迷走した印象が否めない。
タイトルの鵟(のすり)の人物像が小さすぎて
ストーリー展開を散漫にさせているきらいがある。
とはいうものの、
出張のお伴としては格好の読み物であることには違いない。