宝石たちの1000物語

 

人に歴史があるように、宝石にもそれぞれの物語がある。1000文字に収められた1000の宝石たちの煌めき。それは宝石の小宇宙。

[ここに書かれていることはあくまでもフィクションです。宝石の価値を何ら妨げるものではありません]

 

39回  Citrine

 


ますぶちStyle「宝石箱の片隅」

ますぶちStyle「宝石箱の片隅」

宝石の中でも最も平凡な部類に入ります。でも宝石の顔はひとつ一つ違います。そこが宝石の魅力でもあり特性でもあります。このようなごく普通の宝石を使いこなし着けこなしてこそ、あなたはヘビーユーザーになれるのです。

 

友情と恋



「俺、今度の話、断わろうとおもうんだ」

 

「藪から棒に何をいいだすんだ」

 

「俺はこの歳まで独身だから、今更生活の事は考えなくて良いし、

 

それよりももっとやりたいことがある」

 

「このプロジェクトは君がいないと始まらない」

 

「いや、君には申し訳ないが、やはり俺は降りるよ」

 

「君の考えが固いならそれを尊重するよ」

 

「すまん」

 

「いいさそれよりも飲もう」

 

この二人は、医学部の同期で、

 

定年後に或るメーカーの顧問に内定していた。

 

 

一人はエリートコースを歩んだ。

 

もう一人の俺は自分でも才能はあるとおもうのだが、

 

世渡りが下手で、仕事でも研究でもあまり目立たず、

 

そのうえ自分の売り込みも下手だった。

 

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