金と人間の文明史「ゴールド」を読む
著者のピーター・バーンスタイン氏はハーバート大を卒業後、ニューヨーク連銀、ニューヨーク共同銀行などを経て投資顧問会社代表、現在はコンサルタントとして活動している。1998年に「リスク」を出版し注目を浴びる。「ゴールド」は2001年日経新聞社よりハードカバーで出版された。とあります。
内容的には色々あるものの、大著です。
前半はヘロドトスの歴史を参考にしながら、紀元前5世紀頃からの金歴史について、後半は現代の金の経済史とも云える構成になっています。
金についてこのようなグローバルな視点についてまとめた本は、他に知りません。
ですからこの本を読めば、一応金についての概略の知識は得ることができるでしょう。
人類の歴史の中で、金ほど人間を虜にし、人生を狂わし、そして富をもたらし、素晴らしい芸術作品を生み出してきました。
これほど、歴史の表裏でさまざまなストーリーをつくりあげてきた物質はないでしょう。
私たちは宝飾品を通して、金と拘っていますが、現代の金は先物取引の商品として、乱高下を繰り返しながら、長期的に見れば1980年以来右肩上がりを続けています。
素材としての金というだけではなく、たまにはこのような本を読んで、金がいかにして私たち人間と拘ってきたかを知ることも、必要なのではないでしょうか。
私はこの本を読んでいると、何故かヘロドトスの「歴史」を読みたくなります。
この本についても何処かで取り上げたいと思っていますが、岩波文庫で上中下の3巻は、読むのに覚悟が必要です。
世界の歴史の中で、紀元前5世紀前後というのは、アレクサンドロス大王が出現するちょっと前ですから、ヨーロッパ、オリエント、アジアの国々の攻防があり、多彩な文化を築き上げた時代です。
いずれはAZC/エージークラブの定例会でも取り上げたいと思っています。