朝、唐突な話から、父の1日が始まる。


「日石に何を着て行ったかええか。着る物を準備してくれ」


と、私が弁当を作っている台所に、下着の上だけを身につけてやってきた。



🧑「は?日石?」


とりあえず、パンツと、ステテコを履かせて、


🧑「日石なんか行かんよ。何しに行くん?」


👴「行かんにゃいけんじゃろうが。」


🧑「行かんでええよ」


👴「そう言うわけにはいかん。じゃあどうしたらええんか?」


🧑「何もせんで」


👴「何もせんでええわけがないじゃないか。電話してみてくれ」


🧑「どこへ?」


👴「そりゃあ知らん」



こんな感じで延々と続く。



朝の慌ただしい時間にこれをやられるとイライラしてくる。


ついには


🧑「おじいちゃんは呆けちょるんちゃ!!出かけることはなにもないから!!」


と言い放ってしまった。


👴「呆けちょるんか?」


🧑「そうよ!!」


そのあとの父の反応は無視してお弁当を作る。



そのうちに父はベットで横になった。




日石とは、今まで何の関わりもなかったと思うんだけど、何で急に出てきたんだろ。

考えてみたところで、意味のないことだけど。



こういう対応の仕方ってまずい。


それはわかってる。



これが他人だったら、話を合わせて、


電話してみましょうねー。

今日は来なくていいって言われましたよー。


とか適当な嘘をついて、やり過ごせるんじゃないかと思う。


でも、相手が父だと、感情が先走って、

何、訳のわからないこと言ってんだよ!!

的な対応になってしまう。



あーあ、またやっちまったよ。



こんなことが何日か続いてて、早朝、父が台所にやってくるのに身構えてしまうよ。