個人の妄想です
潤、お湯熱くない？
んー大丈夫
お風呂場はテラスに繋がっており、外の冷たい風が気持ちいい
天窓からは満天の星が見えて、潤はさっきからずっと空を見上げている
あんまり見てると逆上せるぞ
だって東京じゃこんなに見えないもん
たしかに
東京ではこれほど沢山の星は見えないし、忙しくて空を見上げる余裕もない
しょおくん見て、あれオリオン座かな？
振り向いた潤の髪から雫が落ちた
今の季節はオリオン座は見えないよ
そうなの？
前に授業で教えたよ、忘れた？
あ、ワクワク学校の
うん 俺が先生やったやつ
しょおくん俺を指名してくれたよね
あれ、嬉しかった
懐かしいな
そうだ蟹座だったね
どれが蟹座かなー
思い出したように潤はまた星を探し始めた
子供の頃からそうだった
好奇心旺盛でいつも俺の後をついてきて
潤にはいろんな事を教えた
いいことも悪いことも
俺たちは運命共同体だ
なのにどうして、他の男に潤を託そうなんて思ったんだろう
潤が瀬田さんにハグされるのを見てあんなに動揺するなんて、自分でも驚いた
まだまだだな、俺も
うん？なんか言った
いや、なんでもないよ
しょおくん、俺ちょっと寒くなってきた
どれ、あ、本当だ
裸の肩を触ると冷たくなっている
ちゃんとあったまってから出よう
後ろから背中を抱きしめると俺に身を任せつつも、もっと見てたいと子供のように駄々をこねる
大丈夫だよ
ベッドからも星は見えるから
でも、それだとしょおくんからは見えないよ
だってさ
ん？
あ…なんでもない
と目を逸らした
あー今ヤラシイこと想像した？
してないって
もおっ、しょおくんたら意地悪っ
ぷくっとふくれる潤
その頬を両手で包み唇を塞ぎながら
ヤラシイこと…しようかと囁く
応えるように潤の舌先が俺を捉えた
最後まで読んでくださりありがとうございました
今年もギリギリ七夕に間に合いました