個人の妄想です
潤は全然眠くないと言っていたけれど、飛行機が離陸して暫くすると寝息が聞こえてきた
以前から瀬田さんには「一度松本くんと会って話をしたい」と言われていて
理由を聞くと、俺の口から潤の名前がたびたび出るので「どんな子か気になるから」だと
自分ではそんなに話しているつもりはなかったけれど、無意識というのは恐ろしい
なんとなく瀬田さんには俺たちと同じ匂いを感じていた
潤と俺の関係にも薄々気づいているのかもしれない
招待状が届いて、松本も連れて行っていいか尋ねると「もちろん」と快くOKしてくれた
正直、潤を見せびらかしたい気持ちがあるのも事実だが、二人が会ってどんな反応をするのか楽しみだ
そしてお互いがお互いを気に入ったら、その時こそ例の件を提案してみよう
そんな計画も知らずに潤は隣で丸まって寝ている
少し寒いのかもしれない
ブランケットをもう一枚貰いその肩にかけながら、これでいいんだと俺は自分に言い聞かせた