特別支援学校に通う自閉っ娘りこちゃん。
スクールバスで通っているので、基本担任の先生とのやりとりは、連絡帳です。
先生達は、片時も目を離せないような子ども達を指導しているわけですが、いつも連絡帳にびっしり学校での様子を書いてくれています。親としては本当にありがたい限りですが、いつ、この連絡を書いているんだろう。単純に、あの子達を見ながら、この連絡帳を書けることに脱帽する毎日です。
その連絡帳には、りこちゃんの成長につながる色々な先生の助言書いてあります。
りこちゃんは、言語能力の発達程度は、1歳半前後。自分の言いたい言葉は、脈絡なく単語を発したりはできるのですが、それを人とのやりとりで使うというのに難があります。
例えば、何かとって欲しいと思ってもすぐには「とって」につながらないのです。
自分でどうにかして取れる場所にある時は、彼女なりの知恵を絞ってどうにかして自分でとってしまいます。高いところにあるものも、椅子を運んでその上に立って取ったりします。「そういう知恵はあるんかい」と突っ込みたくなる時もあります(苦笑)
自力ではどうしても取れない時は、周りにいる大人の手を引っ張って、その大人の手で取ろうとします。これは自閉症の子特有の「クレーン現象」と言います。
誰かに「とって」と言えばいいだけなのに、それができないわけです。
最近はそれでも、こちらが「とって?」と聞くとオウム返しですが「とって」と言えるようになりました。
自分のやってほしいことがやってもらえない時、やりたくないことをしなくちゃいけない時、そういう時も「いやだ」「やりたくない」が言えないので、泣いて怒って伝えます。
先生の話によると、自分の要求が通らないと泣いて先生に掴みかかって、その要求を通そうとするそうです。
先生は、掴みかかって要求を通そうとすることを「不適切なやり方」と言っていて、その時は絶対にその要求を通さないと言ってました。掴みかかって要求が通ることで、「あっ、これで思った通りになる」という風に間違って学ぶ、いわゆる誤学習になってしまうわけです。
まずは、言葉で相手に伝える。要求が通らない時だってある。そういう時の代替案を用意する
。これは、経験でちょっとずつ積み重ねで習得していくしかないようです。
言葉の便利さを知って欲しいと思うと同時に、私は今までたくさんりこちゃんに誤学習させてきてしまったんだろうなぁと反省しています。
ただ、今だったら、これまで誤学習してきたことも修正していけるんだと信じてます。
母も毎日りこちゃんから学ばせてもらっています。