エマニュエル駐日米大使がハリス政権にしゃしゃり出てくる! | ワーカーズの直のブログ

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古村治彦の政治情報情報・分析ブログ 2024年08月14日

ラーム・エマニュエル駐日米大使がキーマン気取りでハリス政権にしゃしゃり出てくる

古村治彦です。

ラーム・エマニュエル駐日米大使は、バラク・オバマ政権で初代の大統領首席補佐官を務め、その後、シカゴ市長を長く務めた。

ラーム・エマニュエルの名前が広く知れ渡ったのは、長崎市が平和祈念式典にイスラエル大使を招待しなかったことを受けて、式典を欠席すると表明し、それにG7やオーストラリアの駐日大使たちが同調して、欠席するということになった出来事である。広島市の平和記念式典では、イスラエル大使は招待され、出席している。両方の式典にロシア大使は招待されておらず、長崎市の対応は、「ロシアとイスラエルを同じように扱うものだ」と批判されている。ここで重要なのは、平和祈念式典の出席問題が世界の分断、ジ・ウエスト(西側)とザ・レスト(西側以外の国々)の対立を示しているという点だ。それを明確にしたのが、ラーム・エマニュエルの行動だった。

 

 この出来事があった後、ラーム・エマニュエルについて、駐日大使を退任し、ワシントンに戻り、民主党のカマラ・ハリス副大統領が当選した場合には、政権移行過程に参加し、ハリス政権で重要ポジションに就く意向であることが報道された。ハリス陣営に対して、東京からあれこれ指示を出しているのがエマニュエルだという報道もある。駐日大使にそのような権限もないし、ワシントンから遠く離れて状況を肌で感じることも難しいのに、指示を出すというのは、やはりバイデンが選挙戦から撤退して、影響力を失ったことで、重しが失われ、好き勝手な行動ができるようになったということだろう。これは大きく見れば、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相やウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領が戦争を拡大しようとしている動きと同様のことである。

 

 ラーム・エマニュエルがアメリカの外交政策などで重要なポジションに就くことは非常に危険である。カマラ・ハリスが大統領になったら、外交政策について無知な彼女は周囲の人物たちが好き勝手することを止められない。周囲の言いなりになるばかりだ。そして、彼女はやがて「ヒラリー2.0」となる。中国と激しく対立し、イスラエルの戦争拡大を支援し、ウクライナでの戦争を継続させるということになる。そのような設計図を描き、実行するのが、熱烈なシオニストであるラーム・エマニュエルだ。エマニュエルの父親はイスラエル建国時にテロ行為を行ったイルグン団に参加していた。エマニュエル自身もイスラエル国防軍に民間ヴォランティアに参加した経験を持つ。

 

 ラーム・エマニュエルのワシントン帰還は危険である。エマニュエルが参加するハリス政権は世界大戦の危険性を高めることになる。私たちはそのことを認識しなければならない。

 

(貼り付けはじめ)

■「駐日米大使、11月に離任意向 民主勝利なら政権移行関与」 8/10(土) 21:00配信 共同通信 https://news.yahoo.co.jp/articles/ac81f0d52aab84363a3a270cff9aec05a5cd4254

 

【ワシントン共同】米国のエマニュエル駐日大使が11月下旬に離任する意向を周囲に伝えていることが9日、分かった。米国の感謝祭(11月28日)前後に日本を離れることを検討している。11月5日の大統領選で民主党候補のハリス副大統領が勝利した場合は、政権移行に関与したい考えだ。米政府関係者が明らかにした。

 共和党大統領候補のトランプ前大統領が勝利すれば、駐日大使の交代は確実。複数の関係者によると、エマニュエル氏は次期大使が決まるまで務めるのではなく、次の政界ポスト探しを進めたい考えという。

 ニュースサイト、アクシオスは、ハリス氏が当選すれば、国家安全保障問題担当の大統領補佐官に起用されるとの観測があると報じている。

 エマニュエル氏は中国に対する厳しい姿勢で知られ、バイデン大統領との関係の近さも武器に日米関係の発展に力を発揮した。長崎市が今月9日に主催した「原爆の日」の平和祈念式典にイスラエルを招待しなかったことを理由に欠席し、物議を醸した。

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■「「目立ちたがり屋を入れるな」アメリカのプロフェッショナルがカマラ・ハリスに助言した「たった一つのこと」」歳川 隆雄ジャーナリスト 現代ビジネス 2024.08.10

https://gendai.media/articles/-/135388?imp=0

 

●ランニングメイトの本命は

米民主党大統領候補のカマラ・ハリス副大統領(59歳)は8月6日夜(米東部時間)、11月5日の米大統領選を共に戦う副大統領候補に中西部ミネソタ州のティム・ワルツ知事(60)を指名した。米メディアや政治専門家がハリス氏のランニングメイトとして有力視していたのは以下の3人。(1)東部ペンシルベニア州のジョシュ・シャピロ知事(51)、(2)西部アリゾナ州選出のマーク・ケリー上院議員(60)、(3)ワルツ知事の順だった。厳格に言えば、米 CNNは前日午前にハリス氏の伴走者はシャピロ、ワルツ両氏に絞られたと報じている。

 

シャピロ氏は大統領選の分岐点とされる激戦州のペンシルベニア州知事であり、同州内選挙にも強い上にディベート能力も高く本命視された。パレスチナ自治区のガザ情勢を巡る紛争でイランとイスラエルが戦火を交える可能性も取り沙汰される中、民主党支持の女性・若者にはパレスチナに同情的な有権者が多いことから、ユダヤ系の同氏の起用を見送ったという。対抗のケリー氏は商船大学校を卒業後、海軍大学院を修了。米海軍(大佐)退役後に米航空宇宙局(NASA)入りして宇宙飛行士(宇宙滞在期間54日)として活躍したことで高齢白人男性にはヒーローに映る。民主党の中で不法移民取り締まり強化派の筆頭でもあり、ハリス氏のリベラル色を薄めることが出来る。加えて、ペンシルベニア州を失ってもサンベルト(ネバダ州とアリゾナ州)で勝てるとの判断があった。だが、負けた場合の上院1議席減リスクを無視できず採らなかった。

 

●“派手さ”はないが…

では、大穴のワルツ氏が副大統領候補の座を射止めた最大の理由は何だったのか。先ず挙げられるのは、その豊富な政治キャリアと選挙に強いことである。2006年の連邦議会下院議員(ミネソタ州選出)初当選以来6期12年間歴任。選挙区は共和党が強い農村地域の第1区。18年州知事選で初当選、現在2期目。選挙に強い地元の隣接州は激戦のウィスコンシン州だ。政界入り前は生まれ故郷のネブラスカ州で公立高校社会科教員と同校アメリカンフットボール部コーチ、州兵として24年間従事など“派手さ”がない。実は、この派手さがないが堅実で実直なワルツ氏こそがハリス氏自身とその参謀たちのお眼鏡に適ったのである。

 

ジョー・バイデン政権が誕生と同時に、駐日米大使として東京に着任したラーム・エマニュエル氏はオバマ政権時代に大統領首席補佐官を務めた大物であり、以前から2028年大統領選の民主党大統領候補指名に意欲を持つとされる。もちろん、ハリス氏が今秋大統領選に勝利すれば当然ながら2期目を目指すのでエマニュエル氏の目は無くなる。実は、そのエマニュエル氏が「ハリス陣営は個性の強い人物を好まない。それがハリス人事である」と語っていたという。

 

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT。7月26日付)の記事「Team Kamala: the people behind Harris’s White House run ― From Hollywood to Wall Street, the vice-president is backed by an array of advisers, strategists and donors(チーム・カマラ:ハリスのホワイトハウス運営を支えた人々――ハリウッドからウォール街まで、副

 

大統領は多数の顧問、戦略家、寄付者によって支援されている)」に実に多くの固有名詞が挙げられている。

米投資会社エバーコアの創業者ロジャー・アルトマン元財務副長官、投資顧問最大手ブラックストーンのジョナサン・グレイ社長兼COOなど財政支援者ではなく、民主党ストラテジストのドナ・ブラジル氏やバイデン選対委員長だったジェン・オマリー・ディロン氏などプロフェッショナルがハリス氏に助言することは唯一つだった。「インナーサークルに目立ちたがり屋(attention whore)を入れるな」である。ティム・ワルツ氏はまさにその典型人である。ハリス民主党大統領候補が語ったとされる「人柄や相性のよさに魅かれた」はこの助言に従ったのだ。トランプ氏のランニングメイト、J・D・バンス共和党副大統領候補はワルツ氏とは真逆の政治家である。副大統領候補のテレビ討論も楽しみである。

 

米ニュースサイトAxiosは何と「ハリス政権」のラインアップを紹介している。大統領首席補佐官:先述のディロン氏(女性)かエリック・ホルダー元司法長官(黒人)、国務長官:クリス・クーンズ上院議員(デラウエア州選出)かビル・バーンズCIA長官、財務長官:ジーナ・レモンド商務長官(女性)、国防長官:ミッシェル・フロノイ元国防次官(女性)、大統領補佐官(国家安全保障担当):フィル・ゴードン副大統領補佐官かトム・ドニロン元大統領補佐官――。何とも気の早いことです。

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日本はラーム・エマニュエルをソフト化しているか? まずあり得ない(Has Japan softened Rahm Emanuel? Not likely)ラウラ・ケリー筆 2024年3月6日『ザ・ヒル』誌 https://thehill.com/policy/international/4509035-rahm-emanuel-japan-ambassador/

 

東京発。ラーム・エマニュエル駐日米大使にとって、8000マイルの距離と14時間の時差にもかかわらず、ワシントンの混乱は決して遠いことではない。

共和党がウクライナ、イスラエル、インド太平洋地域に対するアメリカの援助を妨害していること、ドナルド・トランプ前大統領が共和党の大統領候補になろうとしていることに対する日本の不安、ロシア、中国、北朝鮮からの脅威に対抗するためのアメリカの努力によって、東京での日々の責任はより複雑になっている。

 

エマニュエルは先月末、東京のアメリカ大使公邸から本誌とのインタヴューに答えて次のように語った。「私の経歴と経験に基づく質問だが、連邦議会はアメリカが現時点で負っている責任に応えられているか?」。連邦議会の過半数がウクライナを支持していることにほとんど疑いの余地はないが、日本の当局者たちは、マイク・ジョンソン連邦下院議長(ルイジアナ州選出、共和党)が意図しているバイデン大統領の950億ドルの国家安全保障に関する追加法案の採決が遅れていることをどう説明すればよいのかをエマニュエルによく質問されている。政府支出法案が完了するまで延期する。

 

エマニュエルは強調するために手を叩きながら、「これはバターに熱したナイフを突き刺すように通り過ぎていく」と言った。

「重要なのは、218に到達するかどうかではなく、290 に到達するか、300に到達するかだ。どうやって法案を議場に提出するかが重要だ。証人保護プログラムには入ることなしに」と付け加えた。しかし、党派間の対立がいかに増大して労働秩序が混乱に陥っているかを考えると、アメリカは同盟諸国やパートナーから頼りにされることができるだろうか?

エマニュエルは「人々はこれに注目しており、対策を講じている。結局のところ、それは完了するだろう。もっともな質問だが、仮説ですので答えることはできない」と語った。

3人の民主党大統領に仕え、イリノイ州議会議員として指導的役割を果たし、元シカゴ市長でもあるエマニュエルは、下品な言葉、少なくともカラフルな言葉を好むエネルギッシュな政治家として知られている。

 

オバマ前大統領の首席補佐官だったエマニュエルは、机の上に、「勝手にしやがれ次官 (Undersecretary for Go F— Yourself)」と書かれたネームプレートを置いていた。

東京から、エマニュエル大使は9月、X(旧ツイッター)に中国の外相と国防相の失脚に反応する辛辣なコメントを投稿し、小さな外交危機を引き起こした。 中国外務省の報道官は、この投稿は中国を「中傷(smearing)」していると述べた。

 

エマニュエルの敵対的なスタイルは、日本の典型的な秩序ある礼儀正しい社会とは相容れないと思われるかもしれない。日本で過ごした時間が彼の性格に影響を与えたかどうかという質問に対し、「私は時々、音痴(tone-deaf)になることがある」と彼は答えた。エマニュエルは「もしかしたら、私が他のみんなの性格に影響を与えてしまったかもしれない」と笑いながら述べた。

 

エマニュエルは「私はここに2年いる。日本ではおそらく20年くらいに感じられる。人間がこのテンポで活動できるとは誰も思っていなかっただろう」と述べた。

エマニュエルは、ロシアの核宇宙脅威をめぐるアメリカのインテリジェンス(情報諜報)について、日本のカウンターパートと話し合ったのだろうか? 彼は「イエス」と一言だけ答え、次の話題に移ろうとした。

 

現在、エマニュエルは、4月10日の岸田文雄首相のワシントン国賓訪問に向けて準備を進めている。これは、バイデン政権のインド太平洋大戦略における大きな節目となると予想されており、アメリカにとって最も重要な二国間関係が深まることになる。そして、中国の力と野心に対抗するものとして、この地域を多角的に結びつけるものだ。

岸田首相の国賓訪問は、8月にキャンプデイヴィッドで韓国のユン・ソクヨル大統領と歴史的な日中韓首脳会談を行うための訪米に続くもので、これは東京とソウルの間の歴史的に緊張した関係を緩和する効果を持つ成果となった。

 

エマニュエルは「キャンプデイヴィッドでの会談が実現したとき、最も基本的なことに絞れば、それは中国にとって決して起こってほしくない日だった。」と語り、この国での2年半で最も誇りに思う仕事のいくつかを振り返った。エマニュエルは、私たちのインタヴュューが行われる大使公邸の図書室の外の一室を身振りで示し、アントニー・ブリンケン国務長官および国家安全保障会議インド太平洋調整官(当時)だったカート・キャンベルとの2022年8月の会談について話し、政策を実行するために必要な手順を計画した。この地域におけるバイデン政権の目標は、キャンプデイヴィッドに到達することだ。

 

「会談には多くの人が参加したが、最も重要なのは米国大統領だった」とエマニュエルは語った。共和党の大統領候補指名獲得を目指すトランプ前大統領が11月の選挙で勝利した場合、その取り組みは破綻する危険に晒されるのだろうか? エマニュエルは、「そこから離れるということは、アメリカにとって大きな、大きな戦略的優位性から離れるということだ。韓国、日本、そしてアメリカはヴィジョンを持っている。私は生き残ると思う」と述べた。

 

トランプ大統領は就任中、ヨーロッパを軽蔑していたよりも日本との関係に好意的であったが、依然として従来の日米関係を無視した取引政策を追求していた。エマニュエルは続けて「解ける可能性はあるだろうか? どんなことでも解明される可能性はある。しかし、3カ国の作戦能力にとって基本的なことに近づいている」と語った。日本の政府関係者や専門家たちは、特に中国や北朝鮮からの脅威に対する基本的な対抗策として、緊密な安全保障上の結びつきが必要であるとの認識の下、ワシントン、東京、ソウルの3カ国の政権交代に備えるための「制度化(institutionalize)」に向けた協力が双方で進められていることに同意している。日本のある国防関係者は本誌に対して、「韓国を私たちの輪の中に留めておくことは、私たちにとって非常に重要だ」と述べた。

 

エマニュエルは、目の前の仕事に集中していることを示すよう注意しており、大使就任後の野心についての質問には答えようとしない。バイデン政権における彼の最初のポジション候補は運輸長官だったと言われている。エマニュエルは「それは放っておいてもいいのではないか、その質問には答えるつもりはない。私にはやるべき仕事がある。時が来たら、その質問に対する答えを見つけ出すだろう」と述べた。時差が14時間あるため、ワシントンと東京は勤務時間中に通信できる時間枠はわずかだ。エマニュエルは朝、バイデン大統領首席補佐官ジェフ・ザイエンツ、国家安全保障問題担当大統領補佐官ジェイク・サリヴァンとの通話、チャック・シューマー連邦上院院内総務(ニューヨーク州選出、民主党)との通話、ジーナ・ライモンド商務長官とのメールのやり取りしている。

 

エマニュエルは、このようなアクセスの良さからワシントンはそれほど遠くには感じないが、8000マイルも離れていると、「違う視点があり、私が『ポトマック川のディズニーランド(Disneyland on the Potomac)』と呼んでいるものだ」と振り返った。エマニュエルはワシントンの日々の忙しさから遠く離れ、オバマ政権時代の医療制度の可決や最低賃金の引き上げを求める党派間の厳しい戦いを振り返り、彼は「勇敢な心のペイントを身にまとい、戦いに赴く」と表現した。エマニュエルは「8000マイル離れたところから見ると、光景は全く違う」と述べた。

 

エマニュエルは次のように述べた。「駐日米大使は私に与えられたユニークな贈り物だったと思う。よく知っていながらも知らなかった国で長期間過ごす機会を得た。私はそれを、冗談に合わせて言うつもりはない。私は来て、見て、そして恋に落ちた」

筆者は、日本政府から資金提供を受けている非営利財団であるフォーリン・プレスセンター・ジャパン(FPCJ)の費用で日本を訪れた。ラーム・エマニュエル駐日米大使とのインタヴューはFPCJとは独立して企画された。

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