学歴詐称が濃厚な小池候補の当選を東京都民は納得できるのか? | ワーカーズの直のブログ

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2024年6月21日 (金) 問われている東京都民の矜持

 

問われているのは日本の主権者の矜持。矜持という言葉の意味は「自分の能力を優れたものとして誇る気持ち。自負。プライド。」都知事選での投票は岸田自民に対する主権者の評決の意味を持つ。自民党は小池百合子氏の推薦を見送ったが、裏金と壺で名高い萩生田光一自民党東京都連会長は「小池氏を全力で支援する方針」を告知した。

 

小池氏は明確な自民党支援候補。その自民党がどのような政治を実行しているか。金権腐敗政治について襟を正す姿勢を示していない。「矜持」の「矜」の語源は「矛の柄」。古代中国の武士にとって「矛の柄」を持つことは誇りだった。「持」には「維持する」、「たもつ」という意味があり、「矜」と「持」を合わせて「誇りを持つ」、「プライドをたもつ」という意味になる。

 

他方、自民党は襟を正さない。昨年来、国会の貴重な審議時間を占領し続けたのは自民党裏金不正事件これは刑事事件である。政治資金の出入りを公開することが政治資金規正法の根幹。これを知りながら、組織的に巨大犯罪を実行した。85人の犯罪議員が明らかにされている。裏金規模1000万円以上が21人。しかし、検察は大半の犯罪議員を無罪放免にした。「金に汚い有能な政治家」と「潔白でボンクラな政治家」のどちらがいいかというボンクラな選択肢を示した者がいたが、現実には、「金に汚い利権まみれの政治家」=「金に汚い利権まみれでボンクラな政治家」が多数存在するということ。

 

政治家に求められる第一の資質は「金にきれいであること」だ。「金にきれいであること」が政治家の必要条件で、望ましいのは、その上で、「有能である」こと。「政治とカネ」の不正が繰り返されてきた。現行法がザルだから、まずはザルの目を塞がねばならない。最大の抜け穴になっているのが「政策活動費」。政党から政治家個人への寄附が認められており、その使途が一切明らかにされない。自民党では幹事長に年間10億円の政治資金が寄附され、その使途が一切明らかにされていない。政治資金規正法の効果を無にするもの。したがって、真っ先に是正すべきはこの問題の解消。

 

根本的な対応策は政党から政治家個人への寄附を禁止すること。これは政治資金規正法第21条の2の2項を削除すれば済む。規正法は政治家個人への寄附を禁止しているが、同項で政党が行う寄附を例外として認めている。第2項を削除すれば政策活動費が生まれる根拠が消滅する。これ以外の方法としては政策活動費の使途を全面公開すること。それでも、支出方法によっては支出した先の最終使途が不明になるという問題が生じる。しかし、岸田自民は何もしなかった。今後も巨額の政策活動費という名の裏金が温存される。

 

この自民党が全面支援する都知事候補に投票するのかという問題。東京都の有権者の矜持が問われている。さらに、小池氏自身の学歴詐称疑惑が解消されていない。小池氏は「カイロ大学が卒業を認めている」ことを盾に強行突破する姿勢を示すが、現実の事実として小池氏がカイロ大学を卒業していないとの疑惑が濃厚に残存する。この重大事項について東京都の有権者がどのように判断するのかが問われる。東京都の主権者の矜持が問われる選挙なのだ。

 

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