「二重国籍」問題に正直でなかった蓮舫と学歴疑惑の小池の闘いとなる!? | ワーカーズの直のブログ

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さあどうなる首都決戦 勝負をかけた蓮舫、追い詰められた女帝に都民は興奮

日刊ゲンダイ 2024年5月28日

 

「女の戦い」に(左から、小池百合子都知事、出馬表明した蓮舫氏)/(C)日刊ゲンダイ

 

「自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットする先頭に立つ」

 

会見場の立憲民主党本部に詰めかけた100人以上の報道陣を前に、そう語ったのは蓮舫参院議員だ。27日、東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への出馬を表明。8年間の小池都政と裏金自民への批判を展開した上で「反自民党、非小池都政。この姿勢で臨みたい」とハッキリと言い切った。

 

これで、都知事選は29日の都議会開会日に出馬を表明する見込みの女帝・小池知事と、蓮舫による「女の戦い」となる。小池の3選が確実視されていたが、一気に注目度は上昇。X(旧ツイッター)では〈蓮舫都知事〉〈蓮舫出馬〉といった関連ワードがトレンド入り。出馬には賛否両論あるとはいえ、〈ぜひ、頑張って欲しい!〉〈自民党に屈しないでやってくれそう!〉といった好意的な意見が散見される。多くの都民が期待を抱き、興奮している様子が見て取れる。今回の出馬は本人だけでなく、立憲と支援に回る共産党にとっても相当、期するものがあったようだ。

 

「立憲は4月の衆院3補欠選挙で全勝し、勢いは十分。さらに、26日投開票の静岡県知事選でも立憲と国民民主党の推薦候補が勝利し、同日の東京・目黒区の都議補欠選挙でも立憲候補がトップ当選を果たした。連戦連勝の中、『天王山』の都知事選で中途半端な候補は立てられない。共産党と市民団体からの『ぜひ女性候補を』との要請もあり、立憲は中でも知名度バツグン、東京選出の蓮舫を擁立することで、本気度を示したのです」(立憲関係者)

 

本気で「女帝陥落」を狙う

 

一般的に、首長選では現職が圧倒的に優位。新人の勝利は難しい。しかも、相手は「機を見るに敏」と評され、何かと目立つ小池である。前回2020年の都知事選で366万票を獲得し、圧勝した相手ならなおさらで、勝ち切るのは簡単ではない。普通ならなかなか手を挙げられないものだ。それでも、蓮舫と立憲、共産は勝負をかけたということだ。本気で「女帝陥落」を狙って彼女を担ぎ上げたわけである。

 

この決断の意味はとてつもなく大きい。もし、有力な対抗馬がいなければ女帝は3選確実。公約無視、再燃する学歴詐称疑惑を争点に、有権者が審判を下す選挙にはならなかったからだ。

 

振り返ってみれば、小池都政の8年間は「負のレガシー」だらけだ。初当選した16年知事選で公約に掲げた「7つのゼロ」のうち、実現したのはペット殺処分ゼロだけ。待機児童や介護離職、満員電車などは、ちっとも「ゼロ」に近づかない。「いったん立ち止まって考える」と宣言した旧築地市場の移転問題も結局、2年遅れで予定通り豊洲に移転。市場関係者を混乱に陥れた。学歴詐称疑惑にしても、学業の実態は一切語らず、説明から逃げ続けている。

 

コロナ禍で目についたのは「NO!! 3密」「8時にはみんなかえる」などと記されたフリップをやたらと掲げた言葉遊びばかり。とにかく、自分を良く見せることに長け、パフォーマンスを繰り返してきたのが小池だ。

 

蓮舫出馬により、そんな小池都政の信を問うチャンスが訪れたのだ。“無風”とみられた首都決戦は、重大な意味を持つ選挙に格上げされたのである。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)がこう言う。

 

「蓮舫氏の出馬は歓迎すべきことです。前回知事選では、反小池票の受け皿となる候補が複数立ち、分散してしまった側面があります。しかし蓮舫氏ほどの有名な政治家であれば、反小池の大きな受け皿となるでしょう。また女性の社会進出が叫ばれる中、日本を代表する女性政治家2人が選挙を争うことは、古い男社会からの転換を印象付ける点で意義深い。小池知事は多様性を意味する『ダイバーシティー』をよく口にしますが、そういう意味では台湾にルーツを持つ蓮舫氏の出馬は大きな意味がある。蓮舫氏なら、より多様性を重視した政策を打ち出せると思います。古びてしまった小池都政をリセットするきっかけとなるでしょう」

 

盗人集団に手を貸す女帝は裏金自民と同類

 

東京・八王子市長選で自民党の萩生田光一前政調会長を手助け(C)日刊ゲンダイ

 

首都決戦で問われるのは、小池都政の是非だけではない。もうひとつの大テーマは、都内の有権者が反省ゼロの裏金政党にとどめを刺せるか否かだ。

 

今回、裏金事件でボロボロの自民は独自候補の擁立を断念。衆院3補選で全敗したほか、静岡県知事選、目黒区の都議補選も敗北。この間、「大型連敗」を喫している。

 

この惨状の中、都知事選で候補を立てて、また負ければ目も当てられない。

 

そんな最悪事態を避けるため、かしずいた相手が女帝だ。今回は小池支援に回り、事実上の相乗り。他力本願で「勝ち」を拾う魂胆である。

 

つまり、小池のバックには裏金自民がドンと横たわっているのだが、チョット待て。8年前の知事選で小池は何を訴えていたか。都議会自民を「しがらみ政治」「伏魔殿」「ブラックボックス」とこき下ろし、古い“ドン政治”と戦う姿勢を示すことで選挙を劇場化。圧倒的な支持を得て、初当選を果たしたのではなかったか。

 

それが今じゃどうだ。あれほど厳しかった自民批判は8年の間に雲散霧消。すっかり裏金自民に肩入れし、昨年末の江東区長選では小池率いる「都民ファーストの会」と自民は相乗りだった。年明けに実施された萩生田前政調会長の“お膝元”の八王子市長選では自民候補を応援。いずれも勝利に導き、敵対していたはずの自民に手を貸しただけでなく、裏金2728万円で大逆風の萩生田に大恩を売ることに成功した。

 

それもこれも、都知事選で自民の支援をもらいたいからだろう。3選を確実なものにするなら何でもやる。かつての敵にも平気で寝返る。文字通り“自分ファースト”で盗人集団を援助し、結果的に生き永らえさせているわけだ。

 

極めて難しい選挙を強いられる

 

日刊ゲンダイのリレーインタビュー「小池百合子と学歴詐称」で、元側近の小島敏郎氏は興味深いことを言っていた。前回20年知事選に際し、小池は自公の推薦獲得を模索。反対した小島氏に対し、小池は「改革は終わったのよ」と言い放ったというのだ。この言葉は、裏金事件の当事者である自民の政治改革に消極的な姿勢とピタリと重なる。考えてみれば、小池もかつては自民に籍を置いていた政治家。裏金自民と根っこの部分は同じ。身も心もズブズブということだ。

 

都民は、女帝の本質にキチンと目を凝らすべきである。今度の首都決戦で小池都政に終止符を打つことは、裏金自民に鉄槌を下すのとイコールだと自覚した方がいい。

 

17年の衆院選の際、「希望の党」代表だった小池から「排除」発言を引き出したジャーナリストの横田一氏はこう言う。

 

「選挙戦では、基本的に現職の小池知事が優位に立つことが予想されます。しかし、ネックとなるのは裏金自民の支援です。仮に自民党議員が応援に入れば、確実に票を減らすでしょう。とはいえ、『表に出るな』と排除しようものなら、彼らはヘソを曲げて支援に動かなくなるに違いない。小池知事は極めて難しい選挙を強いられると思います。一方、蓮舫氏は、かつて対立していた自民と小池知事が接近している点や、過去に環境大臣を務めたのに神宮外苑の再開発で樹木伐採を進めている点など、小池知事のあらゆる二枚舌を追及するとみられます。小池知事と裏金自民の蜜月ぶりが可視化されれば、蓮舫勝利の可能性はあるでしょう」

 

首都決戦は追い詰められた女帝と裏金自民に「NO」を突きつける絶好のチャンス。都民の判断に全国民が興味津々だ。

 

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