天皇・災害・自衛隊の危険な関係に注目! | ワーカーズの直のブログ

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天皇・災害・自衛隊の危険な関係

アリの一言 2024年03月23日 | 天皇制と日米安保・自衛隊

 

   

 

 徳仁天皇と雅子皇后が22日、能登半島の被災地を訪れました。羽田空港から政府特別機で午前11時前に能登空港に着き、被災地へ向かうために乗り換えました。乗ったのは自衛隊のヘリコプターです(写真左=朝日新聞デジタルより)。

 

 現地の状況などからしても自衛隊のヘリでなければならない必然性はありません。なぜあえて自衛隊ヘリなのか。天皇・皇后を自衛隊機に乗せたいという意図が働いたと言わざるをえません。

 

 未曾有の大災害である2011年の「3・11」は、(象徴)天皇制にとっても大きな画期となりました。天皇制史上初の「天皇ビデオメッセージ」(2011年3月16日)も「3・11」直後でした。

 その画期の重要な内容の1つが、天皇と自衛隊の接近です(2016年3月14、15、16、17日のブログ参照)。

 

 天皇が自衛隊機(軍用飛行機・ヘリ)で被災地を訪れることも「3・11」直後の明仁天皇(当時)から常態化し始め、その後の熊本地震の現地訪問でも踏襲されました。今回の徳仁天皇の能登訪問もその延長線上です。

 

 この背景には、自衛隊側からの天皇に対する特別な思い入れがあります。明仁天皇の「ビデオメッセージ」に対する君塚栄治・陸自東北方面総監(当時)の「感動」はそれを象徴しています(16年3月14日あるいは23年10月10日のブログ参照)。

 

 折しも、天皇が能登を訪れた前日の21日、「日本版海兵隊」といわれる陸上自衛隊水陸機動団の3つ目の連隊(水機連)が竹松駐屯地(長崎県大村市)で発足しました。

 水陸機動団は米軍指揮の下での「南西離島奪還」を主な任務として安倍晋三政権が2018年3月に創設したものですが、その紋章は皇室の「三種の神器」の1つである「草薙の剣」です(写真右)。

 

 ここにも表れているように、自衛隊は「天皇の軍隊」であった旧日本軍の思想・伝統を色濃く継承しています。天皇に対する特別な感情、思い入れはそうした日本の軍隊としてのアイデンティティに根差すものです。

 

 憲法(前文、9条)に明確に違反している自衛隊を市民・社会に浸透させるため、自民党政権が「災害出動」を利用していることは周知の事実ですが、政府・防衛省は今回能登に対して新たな手法もとりました。自衛隊の広告塔であるブルーインパルス(酷空自衛隊アクロバット飛行チーム)を輪島市、珠洲市上空に飛ばしたのです(18日、写真中=朝日新聞デジタル)。

 ブルーインパルスは昨年10月7日の国民体育大会開会式でも上空を飛行し、徳仁天皇・雅子皇后が見上げて拍手を送ったばかりです(23年10月10日のブログ参照)。

 

 先に自衛隊と靖国神社の急接近について、自衛隊の旧軍意識の継続と同時に、「戦争法(安保法制)」「軍拡(安保)3文書」の下で新たな意味があると書きましたが(19日のブログ)、自衛隊と天皇の接近にも同じ危険性があることを銘記する必要があります。