読書室 『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』 | ワーカーズの直のブログ

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『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』石井暁著 講談社現代新書 880円 2018年10月刊

 

 

〇本書は、陸上自衛隊の秘密情報部隊「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班」に関する本である。自衛隊は、冷戦時代から首相や防衛相(防衛庁長官)に知らせず、独断でロシア、中国、韓国、東欧など拠点を設け、身分を偽装した自衛官に情報活動をさせてきた。

 

こうした驚天動地の活動を担っている別班の組織実態を、石井氏が元別班の関係者等、50人以上に会って話を聞き、5年半の時間をかけて取材し、その集約としてまとめられたものである。このような人並外れた石井氏の熱意によって、今でも日本政府が頑としてその存在すら認めない秘密組織は、ここに明らかにされたのである〇

 

本書は、2018年10月に出版された。その時は石井氏の努力のわりには注目されなかったが、ここに来て東京等の大型書店では、平積みで本書が展示されているとのことである。

 

それもこれも本年7月から9月まで放映されたテレビドラマ「日曜劇場」の「ヴィヴァン(VIVANT)」の影響である。ヴィヴァンとは別班のモンゴル語での発音だという。

 

主人公は堺雅人が演じる乃木優助。彼は自衛隊の秘密組織「別班」のメンバーというもの。商社員の彼の活動は非合法で、日本の脅威を取り除く役目を背負って活動していること、またその敵役として秘密組織テントの謎の頭目ベキが設定されたことにより、毎回手に汗握る実にスリリングな展開がなされたことで非常に緊迫感にみちたドラマとなった。

 

当然のことながらこのドラマに魅了された視聴者には、首相や防衛大臣も知らない自衛隊の組織「別班」とは何か、本当に「別班」は存在するのか、との疑問がわくことになる。

 

この12月には、「別班」がどんな組織で、どんな歴史を持ち、実際のところ存在しているのかに迫るとして、『図解 自衛隊の秘密組織「別班」の真実』‎(宝島社)が出版されたのであるが、やはり日本政府が存在を否定しているので、根拠が提示されている本書に勝る本はないだろう。

 

本書の著者の石井氏は、2013年11月28日朝刊用に共同通信が配信した「陸上自衛隊が非公然の秘密情報部隊『別班』を独断で海外展開し、情報活動をしていた」と暴露記事を書いた。

 

 この配信は全国で31の新聞が一面トップ扱い、英語、中国語、ハングルで海外にも配電され反響は大きかったが、防衛省・自衛隊幹部は冷淡で厳しかった。

 

石井氏は、別班の活動実態が民主国家の根幹をなす文民統制の無視であること、そして当時の特定秘密保護法の成立に反対するための抗議として記事にしたのである。

 

こうした一連の取材で、陸上幕僚長、情報本部長という極めて責任が重いポストの経験者の証言によって、首相、防衛相にも知らせず別班が現在も身分を偽装した自衛官に海外で情報収集活動をさせている事実が明らかになった。本書はそこを深堀したものである。

 

さらにこうした活動の暴露とともに別班員に求められている非人間的な要請の暴露には驚かされる。彼らには自らの仕事内容を家族や知人に一切明かすことが許されない。

 

 それどころか、「年賀状を出すな」「防衛大学の同期会には行くな」など、他者との関わりを絶つよう、厳しく指示されるという。別班に入ると人生は変えられてしまうのである。

 

このように帝国陸軍から受け継いでいる別班という自衛隊の≪影≫の部分をあきらかにしていかなければならない、そしてその≪影≫を外科的に除去しなければならない、と石井氏がその鋭い問題意識から書かれたものが本書なのである。

 

そもそも別班があるのでは、と認識されたのは、1973年8月の金大中拉致事件がきっかけである。この国際拉致事件で事前に金大中の張り込みを担当したのが、「ミリオン資料サービス」のメンバーで、その所長は陸上自衛隊の元三等陸佐であった。

 

この人物を評論家の藤島宇内が別班にいたと指摘したことで、初めて別班が認知されたのである。

 

事件発生から1年半後に共産党の衆議院議員だった松本善明宅に別班関係者からの内部告発の手紙が届く。共産党はこの手紙を手掛かりに別班長を割り出すと、在日米軍のキャンプ座間に通勤していることが発覚し、部隊はキャンプ座間にあることが確認された。

 

そして別班員24人の住所、電話番号がついた名簿まで入手した。まさに快挙である。

 

こうした事実を基に共産党は、しんぶん赤旗に262回にわたって連載記事を掲載。その後、これらは『影の軍隊』(新日本出版社、1978年刊)で日本版CIAだと暴露されたのである。残念ながら、共産党は「影の軍隊」のその後を追求する本は出していない。

 

こうした共産党の姿勢に、志位指導部の安保体制への闘いに対しての闘い方の姿勢の変化が見えるのである。

 

石井氏の本書は、暴露されたこの別班のその後を問題意識をもって追求したものだ。

 

本書は、第1章 別班の輪郭、第2章 別班の掟、第3章 最高幹部経験者の告白、第4章 自衛隊制服組の独走、の4章構成で書かれている。

 

私たちは、本書の第1章別班の輪郭と第2章別班の掟を読めば、秘密の存在である別班の組織実態とその活動方針が確認できる。そして1・2年で交代する現職の防衛相には、その存在にすら教えないとの陸上自衛隊の徹底した秘密主義が暴露されているのである。

 

まさに帝国陸軍から引き継がれている≪府の遺伝子≫ではないか。こうしたことが、先に紹介した「日曜劇場」の「ヴィヴァン(VIVANT)」となっていった。

 

私たちもこの事実を深刻に受け止める必要があると考える。そのためにも読者に一読を薦めたい。

 

          ◇             ◇

 

【注目すべき反面教師情報の紹介です】

安倍元総理は否定] VIVANT・別班の存在を極秘文書が暴露?【NEW】月刊歴史塾事務局 <info@rekishi-juku.jp>2023/12/24 17:132023年、最も反響のあったドラマとして、

日曜劇場『VIVANT』が話題となっていますが、、、あなたはご存知でしたか?

 

ドラマ『VIVANT』で話題になった諜報機関「別班」について、、、安倍晋三元首相が、衆参両院で存在を否定していたことを、、、

実際に、安倍元総理は、===『別班』なる組織は、これまで存在したことはなく、現在も存在していない」===と発言していたのです。

しかも、防衛省もこの「別班」の存在については、キッパリ否定していると言います・・・しかし近ごろ、「別班長」だったと名乗る男が現れ、こう証言しているというのです。

===

別班の始まりは、1954年ごろです。

 

米国極東軍司令官ジョン・ハル大将が、諜報組織「別班」の必要性吉田茂に説いたのです。

そこから、日米間で「MIST(軍事情報特別訓練)」協定が結ばれ、訓練が開始しました。

 

こうして日米合同で、いわゆる「別班」が作り上げられたのです。と、、、

===

(出典:自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体)

 

そんな中、この諜報部隊「別班」論争に終止符を打つことになるかもしれない極秘文書が、、、

イギリス国立公文書館から発見されていたのです。

 

そこに書かれていたのは、「別班」の前身と言われる諜報組織が、第二次世界大戦の裏で、チャーチル率いる大英帝国と「スパイ戦争」を実行し、覇権国:大英帝国をコテンパンにしていたことだったのです。

 

それは、「大日本帝国軍30人 vs 大英帝国 無敵の要塞」という無謀な戦いでしたが、結果的に日本軍が歴史的大勝利を飾ることになりました。しかし、、、よほど英国や米国などの戦勝国にとって不都合なのか、歴史の教科書にはほとんど記載がないのです。

 

そんなスパイ戦争の全貌そして、裏で手を引いていた日本軍人について、今回明かすことにしたのですが、デリケートな話も含むので、下記URL先の無料ビデオで公開しています、、、

 

しかし、、、12月28日(木)までしか公開しません。

 

なので、今すぐにご視聴ください。

>ここから暴露ビデオを視聴する