民主主義という隠れ蓑の下で見事に寡頭制、民衆を従わせ続けなければならない。その為には、巧妙なプロパガンダによって民衆を洗脳する必要がある。暴力や賄賂をはじめとした独裁的な支配方法よりもプロパガンダの方が安上がり。
孫崎享 <blomaga.ch1332@nicovideo.jp> |
2023/1/31 7:41
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『羊たちの沈黙はなぜ続くのか?』ライナー・マウスフェルト(一九四九年生まれ。ドイツ、キール大学名誉教授。
・西側の民主主義はよく見ると、寡頭政治の性格を色濃く持っている。つまり、民主主義という隠れ蓑の下で見事に寡頭制を敷いたのだ。
・政治学者のギレンスとペイジが2014年に、大多数の人々の意思が政治的な意思決定にどれほど影響があるか、アメリカを例に調べてみた。二人の分析によると、大衆の声の重さはほぼゼロであり、人口の70%は政治決断にまったく影響しないことがわかった。
・真の民主的な社会は、支配エリートがよしとする社会形態と一致しないのだ。その民主主義は参加型の民主主義ではなく、有資格の専門家が主導する「劇場型民主主義」の形をとるべきであろうーそう1925年リップマンが述べた。・支配エリートが望む劇場型民主主義を実現するには、民衆の大半が政治に関心を失い、それどころか政治的に無気力になっていなければならないのである。
・様々な統治形態の長所と短所意を比較した場合、民主政治が優先されるべきであろう。ただしそれには、政治の専門家たちが下した決断や政治システムに民衆を従わせ続けなければならない。その為には、巧妙なプロパガンダによって民衆を洗脳する必要がある。従ってプロパガンダは民主政治に不可鉄で、それがなければ民主政治は機能しない。
(注:国会で118回も嘘 安倍前首相は「虚偽答弁のホームラン王」 (日刊ゲンダイ)
・そのような世論操作の手法は、独裁による支配にはない利点がある。暴力や賄賂をはじめとした独裁的な支配方法よりもプロパガンダの方が安上がりなのだ。そう考えた場合、世論操作を通じてコントロールされた民主主義は理想的な統治形態といえる。