おはようございます。
バブルの頃は若者も比較的財布の紐が緩く、円高も相まって海外旅行が盛んでした、
という話をしました。
海外旅行の醍醐味と言えば、「その土地の文化や食べ物を堪能する」に尽きますね。
色々な国で、その土地の人が食べている料理、民族衣装や文化…。
「へぇ~!」「なるほど・・・!」と感動したり感嘆したり。
自国に帰って、ホッとしたり「ここにもあったらいいなぁ」とか思ったり。
初めて外国に行ったときは、チップのシステムに翻弄されました。(笑)
渡さないといつまでも立って待っていたり、あからさまに不愉快な顔をされました。
日本人は「え?なんで?」と思うけれども、チップの文化がある国は、それも自分の
収入として考えていると知り、個人のサービスをその場で現金化するシステムに驚いたり。
…日本人は基本的に親切にするのが当たり前の文化なので。
ところが。
最近、アフリカのマサイ族も、日頃はTシャツに短パンですよね。携帯持って。
観光客に見せるときだけ、伝統衣装着て飛び跳ねたりしますけど。
イスラムの、女性が肌を見せないように隠して歩くというのは、人権配慮がない、とか。
日本も女系天皇を認めないのは人権に反する~!みたいなことを国際的機関から言われて
いますけれども。
確かにイスラムの女性は、かわいそうに見えるかもしれません。
でも、その地域はこの10年とかそんな短い間にそうなったのではなくて、もうずっと
何百年前からそう続いてきたのです。それはその土地の文化であり、そうなった理由も
必ずあるんです。
いわゆる「洋服」を着て、男性も女性も対等で、好きな時に好きなところに行けたり
食べたり買ったりができることだけが、果たして「良いこと」でしょうか?
日本の民族衣装は「着物」です。明治維新で天皇家の礼服が洋装になり、それまで
誰もが普通に身に着けていた着物が万民迄洋装に代わりました。
でも海外からの観光客は、日本で古着屋の着物を買ったり、わざわざ京都で着付けして
町を練り歩くなど、未だに着物文化を求めています。
行ったことのないよその国行って、その文化に触れ感動して母国に帰る。
これこそが旅の楽しみでもあり、その国の人たちの生きざまを知る、という事では
ないでしょうか?
「うちと違うから、あの国はうちと同じにすればよい」という事ではないと思うのです。
西洋文化(古い言い回しですけど)が世界基準(グローバルスタンダード)と決めたのは
どこの誰ですかね?
ホントにそうでしょうか?
民族衣装を着て、見たことのない食べ物が出てくることを期待して旅行しても、誰もが
一般的なシャツやパンツを履いて、日本のどこかで食べたような料理を食べるとしたら
旅行の楽しみなんてあんまりないですね。