
雑記: 15 (KRYYEと言うバンドについて)
仕事が暇すぎるのでKRYEE(クライ)と言うバンドについての騒動に関する個人的な思いや考察を書こうかなと。
まずはこちらをお聞きください。
今作がリリースされたのは2024年の1月。私と彼女達との出会いは2024年の3月。リリースしてしばらく経っていたが、なんかハードコアぽいジャケだなと思いつつも、ふと目に止まったこちらの音源を聴いて度肝を抜かされた。めちゃくちゃ良くないっすか!?
衝撃の出会いに私は
『KRYYEが最高すぎる。全曲2分無いのに全曲良い。THE DAZESやSPAZZYSにTBR感ある8ビートPOP PUNK最高かよ。Hey!Pizzaがリリースしてたのアツい!が!なんでカセットテープなんだよ。。。』
と、完全に恋に落ちました。
ただ、謎の多いバンドでもあった。バンドに関する情報は少なく、bandcamp上の情報では四人組。そして南アフリカのバンドと言う事。
“南アフリカからこんなすげぇバンドが出てくるなんて!?”
と、もちろん驚いた。
しかし、彼女達に関する情報はほぼ無いに等しい。
分かっていたことは
・南アフリカのバンド。
・Hey Pizza!recordsからカセットをリリース。
・FB,インスタにアカウントはある。
・メンバー写真や個人のSNS等、その他の詳細はない。
まぁ、こんなもんだろう。
疑念は出てくる。今の時代でライブ動画や宣材写真、メンバー個人のアカウントが探せないと言うのはどう言うことだ?と。しかし、不透明性を売りに活動をするコンセプトがあればそう難しいことでは無い。さらには個人的にはロシアのバンドとかでも同じように詳細わからんけど良い!と思えたバンドも過去にいた。日本のバンドでも、The Rawellsなんか一曲の音源と北海道出身と言う情報しかないけど、未だに”Show Me”と言う曲が神がかっていて最高だと思ってるし、Zeroginality, Sounds Bad!も詳細不明だが好きなバンドである。
不透明性を例えるなら日本のビークルやUSのMasked Intruderとかも近いのかも。日本の最近で言うならAdoなんかもそうなるんじゃないかな。ちょいと前はGReeeeNとか。
サウンドに関しても、今の世の中ネット上で色々な音楽に触れれる機会が多い。それこそCDやレコードを出してないバンドがいて、主にデジタルでしかリリースしてませんとか。バンドじゃなくて1人でやってます。とか。とにかく活動の幅に境界線はなく、どこまでも吸収することができて、それを発信することにも繋がるのが今の音楽の世界だと思う。
と言うわけで個人的にはその辺は置いといて、とりあえず『この音源が最高すぎる』と言う事実。それだけが全てを語っていたし、詳細などは二の次であった。とにかく音源欲しいぞ…と。
時は流れて、今年(2025年)に入って2nd Albumを前作同様のHey Pizza!からリリースした。その前からちょくちょく一曲のデジタルリリースみたいな状況ではあったので、活動はしてると思ってたし、やはり素晴らしいバンドだと思っていた。それは私個人の感想ではなく、FB上でも”KRYEEマジやべーーー!最高かよ!“と話題になっていたくらいだ。その気持ち凄くわかる。そして音源が欲しい…。
が、2nd Albumリリースからしばらくしてこのような怪文書がFB上にアップされたことにより、ちょいとした騒動になっているようだ。
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簡単に説明すると、KRYEEと言うのは某バンをやってるBeau氏による架空のバンドだったと言う本人の投稿である。(※投稿当時は“オーナー(?)”と記載してましたが、誤情報のため一部訂正済み)
特に録音時のメンバーに関する事とかも無いので憶測も含むが、サウンド自体は彼が全部やっている。ボーカルの声はAIによるものだったんだろう。
で、だ。
個人的には驚いたが、KRYYEと言うバンドのサウンドと言うのはPOP PUNK好きの私にとってドツボを突いており、『最高!!!』と言う気持ちは変わることがないので、そんな大したことでは無かった。もちろん世界中のPOP PUNKS達もそう言う肯定的なコメントをする人やお笑いにする人が多いような印象を受けた。
しかし、もちろん否定派、激オコな人もいる。
では、なぜそうなんだろうかと言うのをコメントの幾つか読みながら、自分に落とし込んだ考えが以下の内容だ。
▪️南アフリカである必要性▪️
少ない情報の中で異彩を放つ項目の一つがこのバンドの活動拠点になっている南アフリカと言う場所。
たぶんほとんどの人が”南アフリカからこんなバンドが出てくるなんて!?“と驚いたに違いない。もちろんかく言う私もそうであった。勘違いしてはいけないのが、このような心境に差別的な意味は全くないと言うこと。ただただ皆が純粋にそう思ったに違いない。例えば“サハラ砂漠で寿司屋やってます!”って人がいると知ったら驚くだろうし、食材の確保は別として、“あんな場所で寿司屋をやってるなんて!応援しよう”と言う気持ちになってもおかしくないだろう。しかし、それが嘘のバンドだと分かった時にはどうだろう?『南アフリカから凄いバンドが出てきた!応援したい』と言う気持ちから自身のラジオやSNS、ブログで発信してきたり、バンドへの今後の活動資金への意を込めて還元になればと音源やマーチンをたくさん買った人もいるかもしれない。そう言う人は裏切られたと思うかもしれない。
▪️不透明性バンドの定義、考え方の違い▪️
上記の文章で本人曰く『MIやThe LunkheadsのようなFake bandスタイルで90年代POP PUNKサウンドをやりたかっただけなのだが、事が大きくなりすぎた』と言うようなニュアンスで書かれている。
ここで例に上げてるバンドに対しての見解がこれまた違うんじゃないの!?と言う事で火種になったりもする。前途に述べたバンド、ビークルやMIは素顔こそ晒さないが、バンドとして本人達が存在してると言う事実。顔出ししない詳細は不明と言う不透明な部分に対して、でもちゃんと人がいてライブ等でも演奏してるし、Mステに出ればタモさんと掛け合いしてるよね。と言う透明性。
ここで難しいのがKRYYEに関して落とし込むと
不透明→存在しない人達。(南アフリカの4人)
透明→でも曲を作ってる人がいる。(Beau氏)
と言う点。やらかしポイントとしては初めから”私が作った曲です。歌い手は友人にお願いしました。(もしくは正直にAIと伝えるべきか)“と言っていれば問題にならなかったのかもしれない。もしくはここまでのサウンド力があれば駆け出しのバンドマンへのプロデュースと言う立場で曲提供をしてのリリースでも良かったと思う。
正直に自分が作ったものと言っていた場合、実態の無いバンドではあるが、実際に作ってる人への支援になっていたと思うが、ここに嘘の情報で塗り固めたバンド像が存在する事で反感を買う要因になったんじゃ無いかと思う。
実際、海外でも昔からFake Bandは存在していた。上げたらキリがないので省くが、俗に言うSufism’ Hot Rodの重鎮・ゲイリーアッシャーがでっち上げたスタジオバンド・プロジェクトは数知れず…。しかし、そこに”騙された!!“”嘘つかれた!!“と言うような人はいなかったと思いたい。
▪️真実を知る人が少なかった▪️
Beau氏の自作自演で進んでいったこのプロジェクト。リリース自体は自身のレーベルからであったからプレスに関するトラブルは無かったと思われる。(憶測ですが)ただ、リリースされた音源をディストリビューションしてるレーベルもある。お門違いではあるが、そんな卸したレーベル側にも『どこまで知っていたんだ!?騙してたのか!?』と追求するようなDMがあったんでは無いかと想像。否定的なDMが来ると言う事で、この場を借りて他レーベルのオーナーがコメントを残したりもしている。もちろん知らなかったと言うような内容だ。
これに関してはどこまでの人が知っていようがお門違いなクレームがあったと思うのでしかたない。幸いなこととしては共同リリース等の話しを持ちかけていたりして、だけど正直に話してなかった場合を考えると恐ろしい。あとはやはり”支援の意を込めて入荷したのに!“と言う人もいたかもしれん。
とまぁ、以上のようなことがらで少しの炎上が見受けられるのがKRYYEと言うバンドの現状。
最初に述べたように個人的には音源が最高なので大した事ではなかった。だけど色々と考えさせられることになったなと言う衝撃ニュースではあった。