はるちゃんの説明会が独特だったため本社で学術の教育担当になるよう要請が来た。本社は東京。実家も東京。
実家には戻りたくないし最大の理由は仕事の内容。
即答で『現場にいないと、この説明会はできません。目の前の先生方の要望を聞かないと、それはできないから。現場を離れ本社に行くのであれば、私は退職して医者になります』と支店長にいった。
薬剤師国家試験も落ちて、まだまだぺえぺえなのにも関わらず。
恐れ知らず![]()
でも次の週の朝礼の時にみんなの前に立たされた。総勢40人ぐらいかな。すると
『頑張って医者になってください。応援してます。ここで培ったり感じたりしたことを、いつか医療の現場で生かしてください』
というメッセージとともに大きな花束を渡された。手に抱えきれないほどの花束。それは社長からだった。![]()
こんなふうに、誰かの背中を押してくれる会社に心から感謝した。
なんてあったかいんだ。上場企業なのに、一人の小娘の夢を応援してくれるなんて。
もう、あとには引けない。
当時お付き合いしていた方の家に転がり込み、本格的に受験勉強を始めた。
さらば、仙台。
後日談
医者になって数年して社長にちゃんとお礼がしたいと思い探した。そしたら数年前にお亡くなりになられてました。もっと早くお礼を伝えに行けたら。私の今の分野はそのメーカーの製品にはあまり関係ない。
でも、大事な時はこのエピソードをお話してる。とても誠実で素晴らしい会社だと。