【280】酒都西条【279】からのつづき広島の西条は、「酒都」などとも称される一大銘醸地で、以前から訪れたいと思っていた憧れのまち。西条には駅徒歩圏内に7つの酒蔵があり、まずは駅から最も近い賀茂鶴酒造の見学室直売所に立ち寄る。国の登録有形文化財に指定された賀茂鶴の1号蔵を見学と販売用のスペースに改装したもので、かつての酒づくりや日本酒の歴史などを学ぶことができる。見学蔵をあとに、酒蔵通りを西に進みながら賀茂鶴酒造、亀齢酒造、福美人酒造の施設を眺めて回る。福美人酒造のレンガ煙突を見上げた後、南に進み最初の十字路を左折すると西条で1番訪れたかった賀茂泉酒造が見えてくる。敷地内には酒泉館なる試飲・販売スペースがあるので、立ち寄ってひやおろしの四合瓶を購入。賀茂泉酒造をあとに、東西に平行する酒蔵通りの南側を西に進むと5分ほどで右手に西條鶴醸造、左手に白牡丹酒造の建物が目に入る。1時間ほどで6つの蔵を巡ることができ、まさに酒都だなぁ、と思いながら白牡丹酒造の建物に入ると試飲に興じる人たちで賑わっている。あとはエリアの最も西側にある山陽鶴酒造を訪れれば、西条酒蔵コンプリートだが、今回はあえて1蔵残すことにする。酒都西条に未練を残しておくことで再訪への意欲につなげ、次回は毎年10月の3連休に開かれる酒まつりのタイミングに再訪したいと思いながら駅の階段を上がった。(つづく)