【247】からのつづき
東岩瀬の駅から5分ほど歩くと、今年17蔵目の酒蔵訪問となる桝田酒造店さんの建物が見えてくる。

酒蔵見学などは行っていないので、少し離れた直営スペースで試飲を楽しむべく雨上がりの古い町並みを眺めながら進む。
そんな一角にある桝田酒造店さん直営の「沙石(させき)」さんに入って試飲30分コース(2000円)を申し込み、メイン銘柄「満寿泉(ますいずみ)」の純米酒からスタート。

2杯目に純米酒「冴」の火入れバージョンをいただいた後、3杯目は北陸電力有峰ダムの点検通路で熟成させたというこちらを。


近年、日本酒をさまざまな場所で熟成させてストーリー性を高める動きがあり、海底炭鉱で貯蔵した「福司・海底力(そこぢから)」や、奥羽本線の廃線トンネルで眠らせた「喜三郎の酒・琥珀色の雨」などをいただいたことはあるが、ダムは初めてだなぁ、と思いながら約90種類の四合瓶が並ぶ冷蔵ケースを眺める。

一杯やるごとにペットボトルのやわらぎ水を注いで口の中と利き猪口をリセットし、次の四合瓶を取りに冷蔵ケースに向かう一連の動きが体になじんできた頃には10分が経過。
