【222】おと休パス | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

毎年決まった時期が近づくと、JR東日本管内の駅でよく目にするのが「大人の休日倶楽部パス」のポスター。


長いこと吉永小百合様がイメージキャラクターを務め、どちらかというとシニア向けの印象があった「大人の休日倶楽部」(通称おときゅう、以下『おと休』と表記)だが、今年になって50代の俳優さんがメインキャストに就き、グッと身近に感じるようになった。


おと休は、入会資格が50歳以上であることから、私の周りにも会員が増えつつあり、昨年50になった私に入るよう勧めてくる人も少なくない。


彼らが会員特典で重視かつ重宝しているのが、年に3回12日ずつの利用期間が設定される「大人の休日倶楽部パス」(おと休パス)で、今年度は6月23日~7月5日が最初の設定期間となっている。


パスは期間内の任意の日から連続する5日間、新幹線を含むJR東日本管内の列車が乗り放題で、席の指定も6回まで受けることができて1万9800円(えきねっと購入で1万8800円)。


期間が限られているとはいえ、東京~仙台間を往復するだけでモトが取れるのだから、周りが勧めたくなる気持ちもよく分かる。


勧めてくるのは、私と同じく鉄道旅の好きな知人が多いが、その中にあって特に鉄道が好きという訳でもない仙台在住のTさんも含まれていた。


仕事やプライベートで若い頃からお世話になっているTさんがおっしゃるなら何も迷うことはないと思い、2025年度ファーストシーズンのおと休パスデビューに向けて準備を進め、お伝えしたいことのあったTさんに会いに仙台に行こうと決めた。


ちょうど有給休暇の消化で連続5日間の休みが取れそうなので、さて仙台以外はどこを訪ねようかと思案していると、おと休パスにはJR東日本に加えてJR北海道のエリアも対象になるタイプがあることが分かった。


北海道には50回以上渡っているが、鉄道で行ったことはなく、北海道新幹線も未乗のまま。


そこで、最初に函館に向かって1泊、少し寄り道してから本州に戻り青森県内で2泊目、そして3日目に仙台で泊まり先輩に会うというプランに決めた。


シーズン初日の6月23日、東京10時45分発の「はやぶさ」で新函館北斗を目指す。


3月に「キュン♥パス」を使って、東京~新青森~大館~新青森~東京を移動し、今回は「大人の休日倶楽部パス」の利用だから3か月の間に一気に歳を取った気分になる。


ちなみに「キュン♥パス」を使用した時の切符にまつわるお話はこちら。

新青森を発車すると5分ほどで右手に陸奥湾が見え、奥津軽いまべつ駅を出るといよいよ青函トンネルに入る。


鉄道で北海道に行ったことはない、と書いたが鉄道で本州に戻ったことは1度だけある。


北海道新幹線開業前の約20年ほど昔、札幌から今はなき寝台特急「北斗星」で深夜の青函トンネルを抜けたものの、函館駅のホームをチラリと見て以降、翌朝の蓮田あたりまで記憶がない。


青函トンネルの諸元などは今さらなので、ここでは割愛するが、線路を共用する貨物列車用のさまざまな施設を眺めることができて頭の中のデータが可視化された。


木古内を出て、海の向こうに函館山を見ながら午後の陽射しの中を本州よりゆっくりしたスピードで走ると、左に大きくカーブして新函館北斗に到着。


いずれ札幌まで延伸される計画ではあるものの、現段階での北海道新幹線完乗を済ませ、中間改札口に次々とおと休パスを投入する集団に交じって、「はこだてライナー」の停まるホームに急いだ。

(つづく)