【32】北上から一ノ関 | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

【31】からのつづき


私にとって「有楽町の女将」のイメージだったRさん。


今回の訪問では、愛らし過ぎるご長男やイケメンの旦那さん、目元そっくりの弟さんにもお会いすることができ、北上川と時がゆったりと流れる街で、多くの人たちに愛されている様子に触れて、とても幸せな気持ちにさせていただいた。


お別れの挨拶をして、北上の繁華街をパトロールしていると、ちょいと良さげなバーを見かけたが、今日はRさんの店の余韻を大切にしようと、早めに就寝。


翌朝は、あれだけ呑んだにもかかわらず二日酔いにはならず、ホテルの朝食を済ませて8時49発の普通列車に乗車し、40分で一ノ関に到着。

次の列車まで45分ほどあるので、駅前をブラブラしていると、中尊寺に向かうバスが客を満載にして発車していく。

一ノ関駅の改札を抜けたのは初めてなので、商店街に向かうと歩行者天国になっており、路上では出店の準備が進められている。
好天に恵まれてよかったよなぁ、と思いながら商店街の建物を見て歩くうちに列車の時間が近づいてくる。
駅に戻り、次に乗る大船渡線のホームに降りると、観光客を中心に列車を待つ人たちの列ができている。

その列は2両編成の乗車口にのみ延びているので、まだ人のいない3両編成の入口に立つ。
ホームの脇でアイドリング音を奏でながら出番を待つディーゼルカーを見て、次の列車は3両編成だと咄嗟に判断してしまうのは鉄道マニアの性分というもので、私が3両乗車口に立つと、すぐにおばさん集団が後ろに連なる。

案内表示機にも3両編成である旨が表示されているにもかかわらず、2両編成の乗車口に人が集中しているのは、海外からの旅行客が多いせいだろうか。

発車10分前に列車が入線して、無事ボックス席の進行右窓側席を確保。入線とほぼ同じタイミングで一ノ関に到着した東京発の「はやぶさ」から乗り換えてきた客で満席となり、立ち客も出る。

私のボックスには3人の家族連れが相席となり、高校生ぐらいのお嬢さんが向かいに座る。

見たところ中国系のようだが、アジア訛りのない英語を話されている。斜め向かいのボックスからは賑やかな中国語、後ろのボックスからは先ほどのおばさん集団の笑い声が聞こえてきて車内は活気にあふれている。

そんな賑わいを乗せた列車は、私にとって初乗りとなる大船渡線へと踏み出していった。
(つづく)