【11】では、新潟駅万代口バスターミナルの話題に触れたが、新潟の市街地には、もう一つ有名なバスターミナルがある。
新潟駅万代口バスターミナルから万代橋方面に向けてバスに乗ると、2つ目(系統によっては3つ目)に停まるのが「万代シテイバスセンター」。
ちなみにシテイの表記はイが小さい“捨て仮名”ではなく、音引きも付かない一方で、バスの車内放送では「ばんだいしてぃー」と一般的な読みを発する。
万代シテイは、高速バスや一部路線バスの乗り場が入るバスセンタービルのほか、イオンなどの入るラブラ万代、新潟伊勢丹をはじめとする複数のビル群で構成されており、新潟市街地の一大ショッピングエリア。
最近では、バスセンタービル1階にある「万代そば」の人気メニュー「バスセンターのカレー」の知名度が全国区になっており、訪れた日は午後2時過ぎにしてこの行列。

他に例を見ないほどタマネギの存在感が特徴的なB級グルメで、そば屋カレー特有の黄色いビジュアルとは裏腹に、なかなかスパイシー。

写真のミニカレーでも他店の一人前の量があり、これだけで腹一杯になる。
そして、エスカレーターで上がった2階には、こちらも新潟県民のソウルフードである「イタリアン」で知られる「みかづき」の万代店もある。

ナポリタンならぬ「イタリアン」が何たるかを知らなかったので、話のタネに「人気メニュー」のポップの付いたカレーイタリアンなる、ヨソ者には謎の一品を頼んでみる。

モヤシのたくさん入った太麺の焼きそばにカレーをかけたオヤツのような食べ物で、新潟は古町の甘味処で昭和35年に産声を上げたトマトソースバージョンの派生形とのこと。
カレーイタリアンは、トマトソース、ホワイトソースのイタリアンとともにみかづきの定番商品だそうだ。
バスセンターのカレー話を2つ挙げたので、ついでに新潟フェリーターミナルのものもご紹介。

セットメニューの写真で恐縮だが、左の白い器に盛られた飯モノは「乗り場のカレー」として、フェリーターミナル内のそばスタンド「乗り場食堂しおさい」の隠れた名物の一つになっているそうだ。
ちなみに、バスセンターのカレーも乗り場食堂しおさいも、BS日テレの「ドランク塚地のふらっと立ち食いそば」で紹介されており、しおさいでは「ながもそば」と「ミニぶりカツ丼」が選ばれていた。
なお、新潟フェリーターミナルから出る佐渡汽船の「ときわ丸」と「おけさ丸」の船内では、オリジナルカレーが提供されているそうなので、船酔いの心配がない方は試してみてはいかがだろうか。