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やってきた4両編成の水上行きは空いていて、ロングシートにM君と少しスペースを開けて座りながら、時折窓側に姿勢を変えて利根川の流れや段丘を眺める。
渋川から40分ほどで水上に着き、8分の待ち合わせで普通列車長岡行きに接続。今度は新潟エリアに使われている車両の4両編成で、ボックスシートにM君と向かいあって座る。
学生時代は青春18きっぷでよく通り抜けた水上~越後湯沢間だが、社会人になってからは数年に一度の利用にとどまっており、今回は2019年12月にM君とともに参加した185系による団体列車での通過以来。
その時の模様はこちら。
その団体列車では、新清水トンネル内に設けられた土合駅のホームから地上につながる486段の階段を昇って地上の空気を吸い、再び階段を降りて185系に戻る時間が設けられていた。
今回は定期列車なので1分ほどの停車でドアが閉まるが、ホームには10人以上の姿があって、そのうちの半分ほどが車内に入ってくる。
土合は、「モグラ駅」と呼ばれるほど山中深くに下りホームが設けられていることから駅自体が観光地化しているほか、最近では地上にグランピング施設が設けられて国内外からの客を呼び込んでいる。
セオリー通り国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国で、列車の脇でスノボに興じる若者の姿が見える。

水上から30分で越後湯沢に到着。
次に乗るバスまでの約1時間で昼メシを喰うべく、観光客で賑わう湯沢の街をうろつき駅前のラーメン屋に入るが、ワンオペらしく呼び出しボタンを押しても水すら出てこず、こりゃ時間がかかりそうだと退店。
結局、何度も食べたことのある駅コンコースの立ち食いスタンドでそばを啜った。
(つづく)