前のページで、都営バスや東京都公衆浴場組合などがコラボして実施中の「2024銭湯のススメ~都バスでめぐる編~銭湯スタンプラリー」に参加していることに触れた。
都内に残る約440湯の中から12湯のスタンプを受ければコンプリートという割とライトな企画だが、都バスやBEAMSとコラボしている点が目新しく、開始に当たっては都庁前で小池百合子知事列席のもと、セレモニーが開催される予定だった(雪により中止)。
ちなみに私は東京都公衆浴場組合が実施している「東京銭湯お遍路スタンプラリー」で、すでに現存する全ての都内銭湯に入っているので、今回のスタンプラリーでは前回訪問時からの変化や、逆に昔のままの風情が残っている安心感なんかを楽しもうと思っている。
銭湯お遍路スタンプラリーを始める際に手にした2007年10月版の「東京銭湯お遍路MAP」には935軒の銭湯が掲載されていたから、約16年の間に都内の銭湯はほぼ半減したことになる。
お遍路スタンプラリーは、その名の通り1冊のスタンプノートに異なる88ヵ所の銭湯スタンプを捺すごとに浴場組合から「認定」を受けることができ、2冊なら「176湯達成者」、3冊なら「264湯達成者」という具合に88の倍数で認定が行われる。
ちなみに2023年11月30日現在で88湯達成者は2700人を超えているが、880湯達成者となると12人、792湯達成者でも70人にとどまっている。
私が銭湯の魅力に目覚めた大学生時代は都内に1100を超える銭湯が残っていたものの、最盛期には約2700軒が人々の心と体を癒していたというから、すでにピークの半分を下回っていたことになる。
銭湯お遍路スタンプラリー開始後にも年間30~40湯の廃業が続いており、ラリーを始めるタイミングや巡るペースが早い人ほど、多い冊数をスタンプで埋めることができる構図となっている。
例えるなら935メートルだった山の標高が毎年下がっていく中で、早くアタックをかけた人ほど高い頂に立つことができるという状況で、私の場合は2014年9月24日に95人目の704湯達成者に認定された時点で、次の792湯には届かない(現存銭湯が792湯を下回っている)ことが確定した。
