過日、川崎市内でひと風呂。
多摩川スカイブリッジを歩いて渡った日に始まった「大田×川崎×京急 湯沸(ゆ~わく)のまち スタンプラリー」の続きを楽しもうと向かったのは、東急東横線新丸子駅から徒歩約5分の「丸子温泉」。

大学時代に近くで測量のアルバイトをした帰りに入ったことがあるので、四半世紀ぶりの再訪。
入浴料金500円を支払い、スタンプをもらって浴室へ。土日は正午から営業しており、13時過ぎの浴室では旦那さんたちが10人ほど昼風呂を楽しんでいる。
体を流し、岩の間から茶褐色の温泉の噴き出す浴槽に浸かると、東急東横線の駅チカであることを忘れる。
長野県には鹿教湯、大塩、霊泉寺からなる「丸子温泉郷」という温泉エリアがあり、湯の中で目を瞑ると、何度か入ったことのある鹿教湯温泉を思い出す。
さっぱりして丸子温泉をあとに、昼メシを食おうと駅に向かうと、うなぎ屋からいい香りが漂ってくる。
風呂上がりに白焼きと肝串あたりでビールと熱燗なんかをやれれば最高だが、そんな贅沢は許されないので、風呂に向かう際に行列ができていたこちらの店の前でメニューに目を通す。

オシャレ路線の象徴たる東横線の駅前とは思えない味のある店構え。行列ができていたぐらいだから外れの心配は少なく、メニューも手堅い感じなので湯上がりの躰に塩分を注入しようかと食指が動くが、やはり爽やかな飲み物が欲しいと、高架の反対側に抜けて商店街を歩く。
老舗の雰囲気を感じさせる喫茶店なんかもあって、人通りも多くなかなかの賑わい。

よく探せばゆっくり吞める店もありそうだが、このあともスタンプラリーの続きを楽しむつもりなので、安定の日高屋に入り冷奴をアテにレモンサワー2杯で湯上がりのサク呑み終了。
心も体も軽くなって次のスタンプポイントを目指して東急線に乗り込んだ。
(つづく)
※ 文中にある新丸子駅前の立ち食いそば「山七」さんは2023年12月31日の営業を最後に閉業されました。