一福食堂再訪 | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

過日、山梨県は上野原の駅前食堂を再訪問。

ヤボ用を済ませて高尾駅に着くと、「14:09 普通 長野」の発車案内が出ており、ホームに向かうとボックスシートタイプの211系が発車を待っている。

1日に1本だけ運転されている高尾発長野行き普通列車は気になる存在で、昨年秋には甲府まで乗車したほか、その前にも何度かチョイ乗りを楽しんできた。 

今回は夕方に多摩某所に行きたいので、軽く小仏峠越えを楽しもうと進行方向右側のボックスシートに前向きに座る。

脇の通過線を「かいじ27号」が駆け抜けていくと、すぐ後を追うように発車し、緑の深まった裏高尾の山あいを小仏峠に向けて勾配と曲線で進む。

スマホで上り列車の時刻を調べると、上野原なら8分の待ち合わせで戻ることができると判明したので、相模湖でも藤野でも降りずにそのまま乗り続けて高尾から16分で上野原に到着。

島式ホーム上に設けられた改札を抜け、いつの間にか整備されたエスカレーターで跨線橋に上がり、左手の北口に出る。

上野原駅は河岸段丘の中段にあり、跨線橋は南口を1階としたエレベーターの5階の高さにある。(写真は跨線橋南口側より撮影)
ちなみに前回上野原駅について書いた時のページはこちら。 

段丘の斜面を削って生み出されたようなこじんまりした北口の駅頭に立つと、右手に「一福食堂」の建物が目に入る。

電車からも看板が見えるので昔から気になっていたが、初めて入店を果たしたのは2020年の秋。

今回は、8分のインターバルで上り列車に乗る予定なので、営業を継続しているかを確認できればいいと思いながら近づくと、1階部分がリニューアルされている。


店舗にスマホのレンズを向けていると、食事を終え外で一服していた登山帰りと思われる男性が「この店は何食ってもうまいよ。特に牡蠣が絶品。酒もメシも何でもあるし」と話しかけてくれる。

1度入ったことはあるが、冷や奴と餃子を食べただけなので、その男性の言葉に押されるように扉を引き店内へ。

8分で折り返す予定を変更し、次の上り列車までの約40分一本勝負。

まずはレモンサワーを頼み、メニューを開くと豊富な品揃えに目移りが止まらず、先ほどの男性からオススメいただいた牡蠣料理にしようかと思ったが、エビのガーリック炒めに決定。

レモンサワーを呑みながら店内を見まわすと、正方形の2人がけテーブルが10脚あり、この時はテーブルを2脚つなげた4人席が3セットと、2人席4セットでレイアウトされていた。(他のお客さんがいないタイミングで許可を得て撮影)
前回の印象が蘇らないほど大幅にリニューアルされた店内は、居酒屋と町中華の中間のような雰囲気で肩肘張らずに飲食が楽しめる。

たっぷりのニンニクとともに炒められたエビは香ばしく旨味も濃くて白ワインでも呑みたくなるが、温かいのが欲しくなり黒霧島お湯割りとレバニラ炒めを注文。

ニラ少な目モヤシ多めの要望にも応じて下さり、私好みのバランスで黒霧島が進む。
出かける前に見たBS-TBS「町中華で飲ろうぜ」に触発されて久々にレバニラを食べたが、昼下がりの食堂で一杯やりながら町中華を味わう時間には独特の安らぎがある。

黒霧島とレバニラを平らげると、上り列車の発車まで約10分。お会計を済ませてから改めて店構えを眺め、リニューアルを通じて次の世代に店の将来が引き継がれたことを嬉しく思いながら階段を下ってホームに向かった。