列車トイレと北アルプス | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

過日、今年16蔵目の酒蔵訪問。


向かうは長野県須坂市の遠藤酒造場さんで、4年ぶりの蔵開きに間に合わせるべく高尾駅から始発の下り普通列車に乗り込んだ。


この春は、コロナで中止が続いていた酒蔵開きを復活させる動きが各地でみられるので、いつ以来か思い出せないほど久々に「青春18きっぷ」を購入しており、すでに使用可能な5回中2回を高尾駅早朝発の普通列車で下ったが、現行ダイヤでの始発列車は初めて。


小・中学生時代は始発どころか「上諏訪夜行」と呼ばれていた新宿発上諏訪行きの普通夜行列車に、日付が変わって最初に発車する立川から乗り込み、空席がない時には同じようにシートに座りそびれた客とともに床に新聞を敷いて居場所を固め、名古屋や北陸、新潟などに向かうのが18きっぷシーズンのルーティンだった。


50歳を控えた今ならば、そんな真似をしたら体が悲鳴を上げて翌日どころか1週間は不調の日々を送ることになりそうだが、幸か不幸か床に新聞を敷いて乗るような列車は21世紀を前に姿を消した。


そんな時代の旅を思い出しつつ、山あいの勾配を苦もなく登っていく通勤型車両の始発列車に揺られながら明るさの増す車窓をボンヤリ眺め、終点の大月で階段を駆け上がって3両編成甲府行きのトイレ脇前向きシートに腰掛ける。


これまでの経験から早朝に家を出ると、大月~甲府間で生理現象を催す可能が高いのでそんな席を確保したものの、今回はトイレの扉を開くことなく甲府に到着。乗り継いだ6両編成の松本行きでも同様の理由でトイレ前の席に就く。


尾籠な話ばかりで恐縮だが、普通列車の乗り継ぎは、歳をとるに従ってトイレのことを気にしながらの道程になるので、荷物の管理を含め気をつかう。


始発列車で出かけたのも、途中駅でトイレのために下車しても、後続の列車に切り替える乗り継ぎプランを用意しておくことで、遅くとも14時前には酒蔵に着くことができるように算段した結果だった。


結局、松本到着までそうした仕儀には至らず念のため駅のトイレに寄ってから、長野行き普通列車に乗り継ぐ。


ロングシートの3両編成は、1席おきに客が座る程度の乗り具合で、発車するとすぐに北アルプスが窓越しに見えて気分が晴れ、トイレの心配など念頭から消える。

篠ノ井線は、昨年12月に185系の貸切列車で辿って以来で、何度訪れても飽きない。

ちなみにその時の模様はこちら。 

高尾駅から約4時間40分で長野駅到着。


12月にいとこと立ち寄った駅前のそば屋で小腹を満たそうと考えていたが、開店まで1時間あるので見送り、近くの階段を降りて長野電鉄に乗り継いだ。

(つづく)