人の体は常に一定の体温を保つために、交感神経と副交感神経という2つの働きが絶妙なバランスを保っています。しかし、連日の猛暑により体温調節中枢(視床下部)がフル稼働し、交感神経が過剰に優位になることで、以下のような症状が現れます。

1.        慢性的な疲労感・倦怠感

2.        睡眠の質の低下(夜中に目が覚める、熟睡感がない)

3.        イライラ・集中力の低下

4.        食欲不振や胃腸の不調

 

最新の研究によれば、こうした自律神経のアンバランスは、血中のストレスホルモン(コルチゾール)やノルアドレナリン濃度の上昇と関係しており、長期的には免疫力の低下や情緒の不安定さにもつながることがわかっています。

 

ホメオストレッチで自律神経を調える

―この夏に取り入れたい3つの実践

日々の生活の中でできる簡単かつ効果的なアプローチが、ホメオストレッチです。また、以下のように時間帯ごとに意識して行うことで、交感神経と副交感神経のリズムを整えることができます。

 

朝の「目覚めのコース」で交感神経を穏やかに起動
起床後、自然光を浴びながら、胸部や背中を広げるようなストレッチを数分行うことで、副腎から分泌されるコルチゾールのリズムが整い、覚醒と活動の準備が整います。

 

冷房環境下の「こまめな体温調整」
意識的に足首、腰、首回りを冷やしすぎないよう、タオルケットなどで調整します。これにより、体表の温度センサーの過剰刺激を防ぎ、交感神経の過緊張を和らげる効果が期待できます。

 

夜の「安らぎのコース」で副交感神経を優位に
リラックスした時間帯に、安らぎのコース行うことで、睡眠ホルモン・メラトニンの分泌を助けると同時に、入眠しやすくなります。

 

 

 ~ハンドブックを活かしたセルフケア実践~

 

『ストレスケアカウンセリングの技法と実践』ハンドブックを、自分自身の健康管理のガイドとしても活用してください。

このハンドブックには、「脳幹をイキイキさせる生活術」や「自己受容を促す問いかけ」、「カウンセリング前のセルフチェック」など、日常にすぐに応用できる実践的な内容が詰まっています。