五月病といえば、ストレスの初期症状である

適応障害の俗称ですが、

これは、なにも生活環境が変わることだけが原因ではありません。

春特有の気候の変化も要因になります。

最近の天気情報に春の5Kという表現があります。

5Kとは、乾燥・花粉・寒暖差・黄砂・強風の5つの環境ストレッサーです。

これに加え、仕事や対人関係など心理社会的ストレスが

強まると自律神経が破綻して、適応障害(五月病)を引き起こしてしまいます。

 

「季節の変わり目にめまいがする」

「天気が崩れる前に頭痛がする」など、

気象の変化によって持病が悪化することがあります。

その中でも、うつや不安といった気分障害に

関係していくことも少なくありません。

天候が変わりやすい寒暖差や、

低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わると

これに対応するため交感神経優位が続き、

エネルギー消費が増え、疲れやだるさを感じやすくなります。

また、三半規管や前庭など体のバランスを保つ耳の

奥にある内耳が気圧変化に敏感に感知します。

内耳が感じ取った気圧変動の情報は、

内耳の前庭神経を通って脳に伝達され、

それによって自律神経はストレス反応を引き起こし、

交感神経が興奮状態になります。

その結果、だるい、やる気が出ない、

眠れない、抑うつやめまいの悪化、心拍数の増加、血圧の上昇、

慢性痛の悪化などの自律神経系の症状が現れます。

いずれにせよ、春から梅雨にかけては、

交感神経優位(自律神経の失調)になりやすい季節になり、

ホメオストレッチの優れた効果が分かりやすい時期でもあります。

 

ホメオストレッチ

刺激は、表皮の細胞から内部の細胞を通って電気の信号が生じます。

この信号が知覚神経(感覚神経)を通って、

大脳の体性感覚野に送られ、脳の細胞に作用して

触覚や圧覚、痛覚、冷覚、温覚が感じられます(静かに、ゆっくり、深く)。

さらに、筋肉が伸長されるとその中の筋紡錘が刺激され、

Ia求心神経を通して中枢神経へ刺激効果が生まれ、

腱が伸長されるとその中のゴルジ腱器が刺激され、

その筋肉への弛緩性の刺激効果が生まれます。

しずかに、ゆっくり、抵重力筋に働きかけ、

筋肉の伸長可動制限で静止することにより、

中枢神経に対して効果的なリラクセーション信号を作り出すことができます。

ホメオストレッチは脳幹-扁桃体系に影響を及ぼし、

脳の副交感神経を高めることができます。

さらに、前脳、扁桃体および楔前部の回路網のニューロン活動を

調節することによって精神的、生理学的リラクセーション効果に

関する科学的エビデンスを得ています。