家族問題は複雑で具体的な状況によって異なりますが、
以下は基本的な家族に関する考え方です。
● 家族にかかるコスト
① 時間・家族のための時間を作ること。
② 労苦・自分がしたくないことであっても家族の役に立つこと。
③ お金・家族のしあわせのために使うお金。
● 家族も変化していく
① これまで家族の目標は豊かな生活へ向けての団結。いまは個々の自己実現。
② 親は子どもから育てられている。つまり親の成長が大切。
③ 子ども中心の家族から親中心の家族へ。個人の目的や目標を尊重する
④ 家族全体の問題以外に、家族成員のそれぞれの抱えている問題がある。
● 家族のマネジメント
① 激変する社会の中で家族はその影響を大きく受けるが、
家族のリスク管理は行われていない。
つまり、成り行き任せになっているのが現状。
② 家族であっても利己的な個人の集まりなのでルールが必要。
介護、家事、育児など愛情のみに頼るのは限界がある。
③ 家族を一つの構造と捉えた場合、問題を個別の責任とせず、
家族全体の関与とコミュニケーションの改善に焦点を当てる。
④ 何に価値を置いているのかを見定める自己認識力を身につけること。
なぜなら、それが自分自身とって良い家族、
良い人生とは何かの結論になる。
⑤ 家族に認められたい、嫌われたくない、必要とされたいは、
自身の悩みを深める。
● 知 知識と経験に基づく冷静な論理
● 情 理不尽や不合理を許容する情緒
● 意 内発的な強い意思
哲学者カントは、人間の精神のはたらきとして「知・情・意」を説いた。
夏目漱石が書いた「草枕」の有名な冒頭の一節では、
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ」と書いているが、
知情意の3つの統合とバランスが必要になる。
くさらず、力まず、力を抜いて歩んでいきましょう。