愛着障がいは、脳の神経伝達物質に異変→脳の

容積や神経活動が変化していきます。

つまり、脳は生き残るために自らその形を変えていくのです。

これは、ある種の適応といえます。

 

しかし、短期なら有効でも長期的には有利とはなりません。

なぜなら、虐待は社会性を奪っていくからです。

過酷な家庭での適応は、社会には適していないのです。

 

身体的暴力、言葉の暴力、孤独、喪失体験など

劣悪な環境から自分を守るために脳が変化していきます。

目で見る暴力よりも言葉の暴力のダメージが6倍大きく、

言葉の影響を受けやすい年齢は11~13歳の多感な頃です。

そして、愛着障害では72%に脳波異常が見られますが、

発達障害では30%程度です。

虐待による脳のダメージの深刻さが分かります。

 

最近の研究では発達障害と診断されている中に

愛着の問題が存在していることが指摘されています。

また、発達障害も遺伝的な要素だけでは説明できないことがあります。

 

愛着の問題は、子ども時代に表面的なものは収まっても、

大人になってから、様々な不適応を引き起こすことが多くみられます。

愛着に問題がある人は子供も成人も3人に一人の割合といわれています。

3人の人がいれば、そのうち一人が不安定型愛着である確率は

70%に達しているという統計もあります。

 

他人とうまく関わることができず、

特定の人との親密な人間関係が結べないなど愛着の

問題は、適切な環境で継続的に養育することで大幅な改善が期待でき、

その点で発達障害と明確に区別することができます。