五月病

 

さらに年齢を上げると、頑張って進学した高校や大学に行かなくなり、

ふさぎ込んでいる。成人になって就職した会社で頑張っていたのに、

意欲をなくして出社できなくなってしまう

(五月病)ケースも少なくない。

これらは、簡単に「うつ病」ではないかと判断されることがあるが、

「うつ病」は、体重の変化、身体の動きが鈍る、

表情が乏しい(無表情)といった身体的な症状をともなっている。

会社には行けないが、それ以外のことなら、

元気にできてしまう状態を「新型うつ病」と呼ばれている。

新型うつ病は、うつ病ではなく、適応障害ということになる。

適応障害は、疾患というよりも、環境に馴染めないで起きている症状で、

自分の居場所がなく、存在価値を感じられない心理社会的な問題である。

 

症状―ストレス反応

 

適応障害は、小さな子どもから若者、働き盛りの大人、

老人までどの年代でも起こり得る。

例えば、年齢や状況によって、別物のように思われたり、

扱われたりしているので注意が必要になる。

いくつか事例を挙げてみる。

これまで夜尿症がなかった子どもがお漏らしをする、

幼稚園や保育園に行くのを嫌がる。

少し成長して、朝起きれなくなる、

体調不良で学校を休みがちになる、塾や部活など休みがちになる・・・。

このように、適応障害は、ストレスの「抵抗期・防衛期」の様相を見せる。