怒るとアドレナリン、ノルアドレナリンや
ドーパミンなどのストレス神経伝達物質が放出されます。
これらの濃度が前頭前野で高まると、
神経細胞間の活動が弱まっていきます。
ネットワークの活動が弱まると、行動を調節する能力も低下。
視床下部から下垂体に指令が届き、
副腎がコルチゾールを血液中に放出して、
これが脳に届くと事態はさらに悪化していきます。
こうして、自制心はバランスを崩していくことになります。
アドレナリンの分泌ピーク時間は5~6秒程度と考えられていて、
とっさの怒りを鎮める対処方法に6秒待つ方法が知られています。
しかし6秒待っても肝心の脳中枢が興奮していれば
アドレナリンの分泌や扁桃体の興奮を抑えられるでしょうか?
加えていえば、実際は分泌の半減期まで40秒かかります。
いまのアンガーマネジメントは、ごく限定されたシーンでは
多少の効果があるかもしれません、しかし、
その場だけを回避する方法を繰り返すことで
逆に怒りの反応を強めてしまうことにもなりかねないのです。
つづく・・・