期待と信じる行為は対立している。

期待には緊張を伴い、

信じることに緊張はない。

 

意識とリラクセーションは本来、対立関係にある。

意識は何かを求める働きであり、求めるところには

必ず緊張がある。

その意識に何も求めさせないということに矛盾がある。

禅の達人である道元に「何のために座るのか」と修行僧が

聞くと、道元は「何もならない」と返している。

何のためにとリラクセーションを求めれば、

「何にもならない」のである。

 

何にもならないから、自我から抜け出し、

自ずから自己統合が可能になっていく。

 

いつも何かを求めるのは「自我」である。

だから、自我がいけないもので、

その自我をなくさなければならないと考えるのは、

誤りである。そして、それを実現するのは不可能である。

自我は自己の一部であり、その全体の一部において、

全体との矛盾が生じている。

自己を統合するプロセスにおいては、自分自身の

自我の在り方に気づくことが求められている。

 

今月28日の「自己統合」の研修は、

前回の自己受容について理解を深める

大切な内容になっています。

録画聴講も可能になっていますので、

教務までお申し込みください。