疲労について
十分な休息をとっても疲労が回復しない、
全身のだるさや倦怠感が長く続くときは、
その背景に何らかの病気の可能性がある。
病気とは復元力(ホメオスタシス)が失われ、
様々な症状が固定化することだ。
仕事をすると目が疲れたり、肩が凝る。
ジョギングや筋トレをすれば足や腰の筋肉が痛くなる.。
実はどちらも脳が、これ以上仕事や運動などの
作業を続けると体に害が及ぶという警報(生体アラーム)として
疲労を感じている。
疲労とは、医学的には痛みや発熱と並ぶ生体アラームの一つ。
つまり、多くの心身の不具合は、
自分の生命を守ろうとしている防衛反応になる。
運動すれば、身体が疲れたように感じているが、
その大半は自律神経系に負担を
かけたために起きる脳疲労である。
自律神経は、呼吸や消化、血液循環、心拍数といった
生体機能を調整しており、睡眠中や安静中でも
生きている限り一日中休まずに働き続けている。
運動を始めると、自律神経の働きで数秒後には心拍数が上がり、
呼吸が速くなり、汗をかく。
これを運動している間、休むことなく制御している。
だから運動をすると、生体のコントロールタワーである
脳幹、前帯状回などの自律神経系が最も疲れる。
日ごろ、仕事で忙しい人、アグレッシブな人、考え事が多い人、
問題解決を迫られている人、スポーツ好き、
あるいは、多幸感や達成感のある人は、
脳が過活動か機能低下に陥りやすくなる。