触れ合うことで脳内にオキシトシンが分泌されますが、
最近になって、オキシトシンは、下視床下部で合成され
下垂体後葉に運ばれるだけではなく、
分泌されたオキシトシンは扁桃体や大脳皮質など
脳の中において作用しているのではないかと考えられています。
オキシトシンは、精神的な安らぎを与えるといわれる
神経伝達物質のセロトニン作動性ニューロンの働きを促進することで
ストレス反応を抑え、人と交わったりする社会的行動への
不安を減少させます。
たくましく生きるために、客観的に自分を捉え、
あるいは感じて(メタ認知「自己」を「自己以外」から区別する能力)、
適応させていこうとする態度は、
本来、人間が持っている進化に必要な強さなのです。
このように、脳幹部の働きは、
「自分の中にある正しさ」と
「外の世界の不合理や矛盾」を
統合して受容する力の根源でもあるのです。